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しろうと作曲家の巧拙の差の要因
商業ベースに乗せるという意味でも、独創性とかも含むクオリティという意味でも、今回の話はプロのレベルの話じゃなくてしろうと音楽家についてと括った話です。
プロのレベルの話は私には経験がないので語れないもんでね。
しろうと音楽家において、曲がたくさん作れる、いい曲が作れる、逆にそれらができないっていうのは何が要因なんでしょう。
ちなみに、DAWの操作、楽器演奏のうまい下手とかは関係ない話です。純粋な曲作りって話です。言い換えれば頭の中で曲を作るっていうことについての話。
くどくど前置きしましたが、実はしろうと音楽家の作曲の巧拙の差の要因って私の中でひとつは答えが出てます。これまで音楽をたくさん聴いて色々吸収してるかどうか、それが確実にひとつあります。
たくさんの音楽を聴いてその要素を吸収するためには、それぞれの要素について良さに気づける耳を持ってないとダメで、これってもしかしたら先天的なセンスもあるかもしれませんが、多分たくさん聴くことで磨かれていくと思っています。
でも、耳やセンスを磨こうという目的で音楽を聴くっていうのがズレてて、好きで好きで仕方なくて、聴きたくて聴いてれば自然と耳が肥えてくるでしょうし、吸収もできるってことです。
耳が肥える、色んな要素を吸収する、これって音楽理論を身につけるっていうことと同じことです。音楽理論って、いろんな音楽的要素に名前をつけてその名前を知ってるもの同士で話がしやすくなるっていうものですから。
・・・ということを踏まえると当然考えられることがひとつ、自分の実感としてあります。
つまり、若い頃よりオッサンになった今の方が、たくさん曲を書けるようになったし、いい感じの曲も書けるようになってきたってことです。
だって、時を経れば経るほど音楽を聴く量は絶対に減ることはないし、どんどん増えていきますから、それらの音楽の中の要素は自然と吸収されて脳みそのどっかの引き出しにしまわれていくんです。次から次へと。
で、自分が曲を作るってなった時に無意識にそれらの引き出しを開けて出してきたものを自分の曲の要素として入れる、そして引き出しの中身が多いほどそれはバラエティに富んだものになるし、適切なものを持ってこれる率も上がるっていう簡単な話です。
・・・ということは、私の作ってる曲って広い意味で言えば全て既存の曲のパクリってこと??これってけっこう当たらずとも遠からず。凡人だから。
おっさんになって若い頃よりも曲が書けるようになったっていうのは、作曲の才能が向上したんじゃなくて、パクリ元のネタが増えただけ。こう言ってしまうと切ないのですが、実際そういうところも大いにあると自覚してます。
これが私のような凡人における作曲の巧拙の差の答えです。
逆に考えると、若いのに色んな曲をどんどん書ける人ってすごいってことです。
しろうとの私と同じようなう元ネタの引き出しっていう話にしたって、吸収力が尋常でなく耳が良すぎるっていうことですし、しろうとで凡人の私と決定的に違うところは多分、自分自身の中から湧き出してくるものが違うんだと思います。独創性の差です。
凡人は持って生まれたものからして、すごい音楽家のように曲は作れないっていうのはもう仕方のないことです。
ただし、凡人なりの作曲能力の向上っていう話であれば、ただ音楽好きであり続ければ良いだけって話です。聴いてりゃ勝手に色々入ってきますから。
音楽聴いて良い曲だなと感じること、その回数に比例して凡人レベルの作曲能力であれば自然と向上していくものです。