栗林みえ「OK!OK!!」昔のアイドルのCDを買う

栗林みえという人の唯一のオリジナル・アルバム「OK!OK!!」というＣＤを注文していたのが今日届きました。

私はこの人をテレビなどで見たことがありませんし、けっこうなマイナーアイドルだったのかもしれません。なにゆえに今回ＣＤを買ったのかというと、２０年来のじっくり聴きたかった曲が収録されていたからです。

１９９８年にシングルとしてリリースされた「だんだん君がスキになる」という曲を、当時私が働いていた店でかかっていた有線放送で聴きました。曲も好きでしたし、何よりもディストーション・ギターをギュンギュン鳴らすアレンジが素晴らしく、だんだん曲がスキになったわけです。

しかし当時はまだネットも普及していませんでしたし、有線で聴いた曲が誰の何という曲で、どのＣＤに収録されたものなのかを知ることはけっこうな難題でした。結局音源を入手しないままに月日が流れてしまいました。

ネット普及後に、その曲が栗林みえという人の「だんだん君がスキになる」だということが判明し、ニコニコ動画にも音源が上がっていたので久々に聴くことができたんですが、このたび中古ＣＤが７０円で売られているのを発見したので注文した次第です。

さて、１０曲入りのフルアルバムであるこの「OK!OK!!」ですが、目当ての「だんだん～」は２曲目。ですがせっかくなので１曲目から通して聴いてみて、今流しながらこれを書いているんですが、「だんだん～」がやっぱり最高なのは言うまでもなく、１～３曲めあたりまで、かなりいい感じだぞ。

しかしバラードの４曲目でコケて膝擦りむいた感じ。そんなに歌唱力で聴かせるタイプの歌手ではなく、雰囲気もんみたいなところがあるので、ハマる曲とそうでない曲の落差はけっこう厳しいものがあります。

アレンジとしては「だんだん～」は特に目立ちますが、今どきあんまり聴けなくなってしまったアメリカン・ハードロックみたいなカラっと明るいディストーション・ギターを楽しめるアルバムになっています。

９０年代以降は、割と粘り気のあるギターサウンドの方が主流になってしまった感があるので、こういうアホっぽいディストーションギターは懐かしさも手伝って楽しいです。

１曲ごとに細かい話をする気もありませんが、栗林みえという人は、売り出す側の腕とセンスがあれば、かなりいい歌手になり得たように感じました。ものすごくハマる曲やアレンジがあると思うんです。それが完璧にキマったのが「だんだん君がスキになる」なわけで。

言葉にすると陳腐ですが、ハードロックアレンジ、曲はロックに軸足をおきつつ、メロディーに歌謡曲やアイドル要素をちりばめること、この辺を丁寧に押さえておけば、かなりイケたんじゃないかと思えます。まあ、本人にその気があったかどうか知りませんが。

ともあれ「だんだん～」以外にもいい曲は入ってますし、良いアルバムでしたよ。