スタローンの「サマリタン」～映画の話
私は、小学生の頃にロッキー１～３のリバイバル上映があり、それを全部観に行って以来のスタローンファンです。というわけで、アマプラで配信されてる2022年の映画、「サマリタン」を見ました。ネタバレ含みます。
こんな感じの映画です。（映画.comから引用）
「ロッキー」シリーズのシルベスター・スタローンが主演を務めたヒーローアクション。
母と2人で貧しい生活を送る13歳の少年サムは、かつて多くの人々を救いながらも宿敵ネメシスとの戦いの末に命を落としたヒーロー、サマリタンの大ファンだ。ある日、ギャングに襲われていたところを近所で暮らす老人ジョーに助けられたサムは、ジョーの驚異的な力を目の当たりにし、彼の正体がサマリタンではないかと考えるように。そんな中、ネメシスを名乗る男が現れ、街を大混乱に陥れる。
おじいになってもアクションヒーローということはラスト・ブラッドでもじゅうぶん堪能できましたから、今作も楽しみに観ました。
話の内容としては、２５年前にいた双子の鉄仮面ヒーロー、良いモンのサマリタンと悪モンのネメシス、２人が対決して両方死んだと思いきや、サマリタンは生きていた！的な。そして実はスタローンは元サマリタンじゃなくって、悪モンのネメシスがなんだかんだで改心したというのが真相であった！という。
誰しも心に善と悪を持っている、そして人は変われる、それが一応テーマのようなんですが、おじいスタローンが大暴れするところを鑑賞する映画なんで、細かいことは気にしなくて良いです。
スタローンはネメシスですけど、ここでは便宜上サマリタンと呼ぶことにします。
サマリタンの超人っぷりの潔いことよ。アメコミヒーローみたいなやつって、スパイダーマンはクモに噛まれて能力を手に入れたみたいな設定が一応説明されますが、サマリタンが強い理由は特に説明ないです。スタローンだから強いというところで納得できてしまうところもありますが、細けぇことはいいんだよと言わんばかりです。設定の説明も特にないですし。
駐車してる車を片腕でヒョイと起こして爆発から身を守る盾代わりにするとか、悪モノをぶん投げると水平に２０メートルくらいすっ飛んで行くという怪力。防御面でも、銃で撃たれてもイテテで済む程度ですし、猛スピードの車に轢かれても超イテテくらいで済んでいます。
ダメージを受けると体が発熱するので、水かけたりデカいアイスを食べて冷却して回復、この設定は、水かけると水蒸気がもうもうと立ち上るという演出を見せるために存在するようで、サマリタンは体が鋼鉄のサイボークだからみたいなことではないみたいです。
殴られても撃たれても、敵をガンガン殴り倒して投げ飛ばしてズンズン進んでいく、でもおじいだからちょっと疲れやすい、そしてその背後では爆発！火！みたいなアクションシーンの連続がとにかく楽しいです。
一応、サマリタンを倒すことができるハンマーという武器が登場して作中でも存在感を出していますが、これもそのデザインがいい感じであるということ、背中にかつぐ姿がカッコいいという以上の意味はないです。それによってスタローンが絶体絶命みたいな場面もなくって、結局ただの鈍器として使われてるだけです。
アイテムとしてそのハンマーよりも悪役が使っている「なんかすごい爆弾」の方が効いてる感じです。その爆弾を奪って悪者にかかえさせ、スタローンがスタスタと去る、その背中でドカーンというお約束の気持ちいい爆発シーンも。こうでなくっちゃ。
鑑賞し終わってふと思ったことは、これがもしスタローン主演じゃなかったらどうだったのかなということです。多分、最後まで観てないです（笑）。
と同時に、７０代後半のスタローンの新キャラクターが爆誕したという嬉しさ！シリーズ化してどんどん作ってほしいんですが、それはちょっと無理にしても「２」はやってほしいなあ。
それから、ＣＧによって若いスタローンが再現されている回想シーンがちょろっと。スタローンファンへの大サービスですよ。
とにかく、スタローンファンのための映画としてじゅうぶん楽しめました。今までにスタローンにそれといった思い入れのない人にはとてもおすすめできる映画じゃありませんけども。
予習としてロッキー１～４、ランボー１～２、できればオーバー・ザ・トップ、コブラ、ついでに大脱出あたりを鑑賞してからの方が良い、というかそうじゃないと最後まで耐えられないかも（笑）。