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しろうとバンド経験から得たセオリー

先だって、noteでは初めて演奏してる動画を流したところで、色々うんちくたれてる割には演奏技術がたいしたことないとバレたところですが、それでもしろうとバンド歴だけは長いんです。かれこれ35年くらいになります。

その長いしろうとバンド活動歴の中で、経験から学んだこともたくさんあるので今回はそれらをまとめてみようと思います。


バンドの音作りは引き算で考えた方が上手いこといく

曲作って演奏するにしても、コピーとかカバーで曲を演奏するにしても、音は必要最小限にシェイプアップした方が結果としていい感じになることが多いです。

曲をレパートリーに加えるとして、最初の練習の時はなんでもかんでも色んな音を入れてみてスタートしてみるっていうのは良いんです。

練習を繰り返して仕上げていく過程で、ここは余計だ、ここはうるさ過ぎ、ここはあってもなくてもいい、みたいに見えてくるところがありますから、その都度不要な音を削っていくっていう感じで進めると良き。

そのためには自分らの演奏を客観的に聴きながら練習すると良いですし、録音しといて後で聴き返してみるのが間違いないです。

もちろん、音を足したい部分が出てきたら足したって良いんですが、最終的には一番削ぎ落とされた状態でうまいことキマってる感じを目指すといい感じ。

音の要素についてはもちろんですが、音量についても。基本的に歌が入ってるバンドの場合は歌最優先で、楽器は歌の邪魔をしない音量を考慮するのが基本だと思います。

楽器同士の音量バランスも、あるパートが聞こえにくかったらそのパートの音量を上げるってより、他を下げてバランス取った方がうまいこといくことが多いです。

走る・モタる問題は常について回る

長い事やってても走る・モタる(速くなったり遅くなったりする)って問題はずっとついて回ります。ただ、自覚さえできていれば注意することで容易に改善できます。意識するだけ。

それでも演奏に夢中になってしまって、気持ちよく演奏してたつもりが後で録音したものを聞いてみたら走ってたみたいなことはよくあります。

多分これは個人のクセですが、走りがちな人とモタりがちな人がいます。私は走りがち。こないだアップしたライブ動画も私がどんどん走っちゃってますね。

前へ前つんのめっちゃいがちなのは昔からで、1曲やるごとに注意してないとすぐ走っちゃいます。ライブの時なんかは特に、緊張してないつもりでもつい夢中になって走らないようにっていう意識を忘れちゃいます。

それからこれは私の好みの問題かもしれませんが、ことロックっていうサウンドジャンルの曲の場合は、走るくらいならモタった方がマシ・・・は言い過ぎにしても、前へ前へ出ちゃうよりも後ろでタメた演奏の方がキマって聴こえると思っています。

ギターの音は足元より手元

私の担当楽器はギターなんですが、音作りとなると足元の機材を真っ先に考えがちです。ただ、実際にいじって大きな効果があるのは足元よりも断然手元です。

手元っていうのは、ひとつはボリューム、トーンのつまみとピックアップセレクター。エフェクター踏むよりつまみ回した方が簡単に、しかもイメージ通りの効果を出せると思います。

2トーン2ボリューム2ピックアップのギターを使っていますが、手元だけでけっこうなバリエーションが作れます。

どういった調整の組み合わせが良いとは一概に言えませんが、楽なのはピックアップセレクターを真ん中にしといて前後ミックスを基本にしとくと楽です。出音に関しては好みの問題もありますがね。

もうひとつの手元っていうのは、右手のタッチとか強さです。そしてここが弦楽器の面白くて気持ちの良い部分だと思います。

基本手元、足元は補助って感じでやるように意識してから、ギターの演奏がより楽しく気持ちよくなりましたし、ライブハウスやスタジオの環境や機材に関わらず出したいと狙った音に近いものが出せるようになりました。

根拠のない自信でもないよりマシ

ことライブにおいては、根拠のない自信だろうと自信を持って演奏することって大事です。

自信を持とうが持つまいが、5分後に始まるライブがあるとして開演までの5分間で技術が向上するってことはありません。観念して無根拠でもいいから自信持ってやった方が良いに決まってるじゃないですか。

演奏が上手だねと褒められたことはあまりないですが、ライブをやるたびに毎回、楽しそうで何よりだと言われます。これは悪いことじゃないです。

学生の頃の音楽の師匠・・・って言うと本人が調子に乗るのでそういうそぶりは見せずにいましたが、そういう存在のヤツがいて、彼によく言われたのはライブの時だけは自分が一番すごいヤツだと思ってやれってことです。

今になって、なるほどなあと思います。

ライブの曲間のお作法

ライブにおいて、曲と曲の間は礼儀正しくしとくのが良きです。どういうことかっていうと、余計な音を出さないようにするってことです。

チューニング直したい時でも外に音が出ないように出力音量ゼロにして直すとか、弦楽器だったら弦に触れちゃって音が出ちゃうことがないように気をつけましょうみたいなことです。

ここでだらしなくガチャガチャ音を出しちゃうのとそうでないのでは、印象が随分違います。言うまでもなく、行儀よく余計な音を出さない方がバシっと決まってカッコいいライブになります。

MCも練習しとくと良き

ライブの曲間と言えばもうひとつ、曲間のしゃべくりが多少は必要です。フロントマンの場合は避けて通れないです。

ぶっつけ本番で適当にその時思ったことを喋ろうとしても、それでうまいこといったタメシがありません。ほぼ変な空気になっちゃいます。

だから、喋ることは前もって決めといて用意しておきます。さすがにカンペ作って読むまではありませんけど、前の日までに決めといてライブ会場へ向かう間に復習して準備します。

アドリブ的な喋りもしないこともないですが、あくまで決まったことを喋る合間に入れるくらいです。

本職が噺家の人とかはその限りじゃないと思いますが、喋りのしろうとがその場のノリでしゃべって変な空気にならないで乗り切るっていうのは、想像の10倍難しいんです。

でも、好きなようにやるのが一番大事

なんだかんだ偉そうに書きましたが、一番大事なのは好きなようにやるってことです。ことしろうとバンド活動に関しては、そうすべきだみたいな「べき論」で話はしたくないです。

こうした方が良い傾向があるっていうセオリーは、ここで書いたことみたいなこととか、他にも色々あろうかと思いますけどね。

しろうとバンドにおいて、好きなようにやるということ以上に優先すべきこととして、こうしなくちゃいけないってことはないです。これをやっちゃいけないってこともないです。(迷惑行為は別ですけど)

バンド活動においてこうすべきだみたいな話はネット上を見ていても色々見かけますが、こと趣味のしろうとバンドにおいては自分が良いと思うことよりも優先する必要はないです。

やりたいことはやればいいし、やりたくないことは克服するんじゃなくて迂回してやればいいんです。

自分が良いと思うことを自分の判断で優先すること、これってロックだし、こうすべきだとか、するべからずみたいなことに縛られるのはロックじゃないです。

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