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理想的ギター・ソロ
中学生時分に初めてギターに触れた時分はギター・ソロなんてのは憧れでした。コードをジャカジャカやるならともかく、弦を1本ずつ弾いて(?)フレーズを奏でるなんて!
と、思ってたんですがビートルズのバンド・スコアを買って載ってるTAB譜通りに練習してみたら案外イケました。
でも、ビートルズのリード・ギター担当はジョージ・ハリスンという独特すぎる人だったので、その練習で培ったものは若干汎用性に欠ける感が。
当時の記憶を辿ってみると、リード・ギター、殊にアドリブ的にフレーズを奏でるっていうのは、独特すぎるジョージ・ハリスンの友達のエリック・クラプトンのアルバムを聴いて、それを真似してみるっていうところがスタート地点でした。
その後、高校生当時に流行ってたユニコーンの曲を真似して弾いてみたら、いい具合にいわゆるペンタトニック・スケール的なものが身につきました。
これは以前にもどっかのテキストで書いたんですが、「服部」のギター・ソロ、これはギター練習課題曲として実に優秀だったんです。偶然出会えて良かったです。
多分、こんな感じでだいたい合ってると思います。
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そんなこんなで、何となくギター・ソロみたいなこともできるようになったわけですが、ヤングメェンの頃はギター・ソロこそが見せ場とばかりに張り切って演奏したものです。
ところが長年のしろうとバンド経験により、ギター・ソロというものに対する考えも変わってきました。
まずわかったことは、観客はギター・ソロなんてあんまり聞いてません。むしろ早く終われと思ってるくらい。もしビデオだったら早送りされてます。
そして弾いてる私の方も、歳のせいか体力的な衰えもありますし、ギター・ソロ以外の部分では伴奏もしなくちゃいけない、歌も歌わなくちゃいけないってことで疲れますから、ギター・ソロって休憩みたいなものになってきてます。
さあここからがギタリストの見せ場!っていうのとは逆で、ああ疲れた、やっとギター・ソロの時間になった。休める!みたいな具合です。
だからと言って一応演奏しないといけないので、最低限ちゃんと弾いてますよっていう雰囲気を出すっていう技術が身についてきました。奇しくも私のリード・ギターの原点のひとつ「スロウハンド」です。
上行ったり下行ったりすると大変でせっかくの休憩時間なのに疲れちゃうので、基本的に左手の位置は固定です。最小限の動きでソコソコ成り立ってるフレーズを奏でるというのが、休憩時間の真骨頂です。
観客にとっても休憩時間みたいなもんですから、あんまりストレスを与えるものであってはなりません。だから、間奏用の音っていうのは一応足元で用意しといて切り替えるようにしています。
小っちゃ過ぎて聞こえないってのもストレスだろうし、逆もまたしかり。程よい音量と音質を心がけています。
理想のギター・ソロは、数小節分の長さの中で1音だけピーンと弾いてそれがいい感じになってる、みたいなものだと思うんですが、さすがにその域には到達できません。
いや、むしろ弾きそうで弾かないがくらいが理想かもしれません。究極はライブに来ないで家にいるけど成り立ってるみたいな。休憩っていうより休日。
途中からアホ話になりましたけど、大筋では本当にこう思ってるっていう話ですよ。