−青褐−　よるのおさんぽ

このまえ、夜、ご飯を炊いたら、ちょうどお米が切れてしまって、
翌日の帰り道にスーパーに買いに行ってもいいんだけど、
なんだか外に出かけたい気分だったから、
お米を買うついでに夜のお散歩に行くことにした。

家を出る支度をしていたら、
ぼくのぬいぐるみちゃんが、一緒に連れてって！って言うから、
リュックに入れて連れて行くことにした。

夜のお散歩はちょっとドキドキするけど、
ぼくの背中にはぬいちゃんがいるから心強い。
それに、イヤホンからは最強プレイリスト（主に東京事変）。

ぼくは、知らない道を地図なしであてもなくのんびり歩くのが好きだから、
引っ越してまだ2ヶ月弱の街の夜を開拓していく。

煌々と明かりがついた学習塾。
自転車がたくさん並んでいる。学校帰りの高校生かな。
お腹空いてないかな。
勉強がんばってね。

入り口が閉まったクリニック。
今日はどんな人が患者さんとしてここに来たんだろう。
医療関係者のみなさん、今日もお疲れ様です、ありがとう。

歩道の真ん中に、堂々と座ってるニャンコ。
びっくりした！
たぶん、近くの八百屋さんの子だな。
自転車に轢かれないように気をつけるんだよ、早くお帰り。

工事中の場所を迂回する歩道。
夜は工事してないから、ただただ迂回しているだけの歩道。
みんな何食わぬ顔で迂回していく。
ちょっと面白い。

そうこうしてたら、いつものスーパーに着いた。
お米を買って、抱えて帰る。

歩いていると、ぽつんぽつんと雨が降ってきて、
偶然にもその時、イヤホンから流れるプレイリストは藤井風くんの「帰ろう」に。

やさしく降る雨と帰ろう
憎みあいの果てに何が生まれるの
わたし　わたしが先に忘れよう

藤井風「帰ろう」

夜の街をお散歩して、何気ない風景に少し心が動くのはきっと幸せで、
ぼくはこれからもそんな機微を、noteに書き残していけたらいいなと思います。

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【青褐】あおかち
青みの強い褐色（かちいろ；藍と墨で染めた色）
夜の色（主観）。

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