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−乳白色− 3連コーヒーゼリー
無性にコーヒーゼリーを食べたくなって、スーパーでよく売っている、カップ3つがパックになっているコーヒーゼリーを買って食べた。
幼い頃、こんな3連のコーヒーゼリーをよくおやつに食べていた。
ぼくと兄で1つずつ食べて、余った1つをどうするかでよく紛争や協議が勃発した。
地味に開けにくいあのパックを開けるぼくの必殺技、
カップとカップの間のピンっと張っているビニール部分をスプーンで一突き。
そうすればいい音とともに開封に成功。
アルミの蓋をはがして、蓋の裏についたゼリーをスプーンでこそぐ。
すぐにコーヒーフレッシュをかけてもいいけど、
ぼくが昔からやっている秘伝の食べ方は、
まずは2口、3口ほど、そのまま食べて、コーヒーの味を堪能する。
大人の嗜み。
そうしてからコーヒーフレッシュをかけることで、味変できるし、コーヒーに対するコーヒーフレッシュの割合が大きくなって甘さを楽しめる。
久しぶりに3連コーヒーゼリーを食べたけれど、幼い頃からやっていた3連コーヒーゼリーを食べるときのお作法が今もしっかり身についているのがちょっと可笑しかった。
同時に、昔はシェアする相手がいたのに、一人暮らしの今は3つ全部ひとり占めできてしまうことに、少しの寂しさと優越感とを覚えた。
ぼくは子供の心のまま大人になってしまったのかもしれない。
【乳白色】にゅうはくしょく
乳のような白。
白状しますが、コーヒーゼリーが美味しいのは8割方コーヒーフレッシュのおかげです。したがってコーヒーフレッシュ色を抜擢。