人情が入った音
今作成中の6B4Gシングルアンプ(無帰還)は、アンプとしての機能は、一応完成しているので昨日から聴き入っている。
周りには、過去作ったアンプ類が取り巻いているが、まだ、側を纏っていないネイキッドな6B4Gがひときわ輝いて見える。そして、その音は、何とも柔らかく、深く、広がりを持って耳元に伝わってくる。特に低音の豊かさと、中高音の繊細さが、体を包むように優しく心に届く。
な〜んて評価したくなるのは、正に、できたての最新作に対する人情丸出し表現である。
「ダメ耳の私が聴いていると、どのアンプもみんないい音に聴こえる」と、いつも言っているのだから、このアンプが取り立てて良い音というより、他のアンプも同じようにいい音を奏でてくれるのだが、やはり、できたてのほやほやで、世間から見ても2A3同様、真空管アンプの代表のようなタマが目の前にあるのだから、どうしても、人情を込めてひいき目に評価したくなるものだ。
いや、それにしても、とても気持ちの良い、感動的な音で鳴ってくれている。
こんな瞬間がたまらないので、真空管アンプを作る事はやめられない。