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心のエージング⁈

真空管アンプやスピーカーなどオーディオの世界では、ネットでエージングという言葉が結構議論されている。

機械や電子機器の世界では、慣らし運転の意味においてエージングという言葉が用いられる様だ。

さて、私が自作している総合アンプなのだが、初めは満足のいく様な音が出ず出力を上げてみたり、ハムを取り除く努力をしてみたりするうちに、少しは改善されたかなぁという段になって、昨晩じっくりと色々なレコードをかけて聴いてみた。

スピーカーは、能率が92dB出るFE126NVを仮に繋いでいるので、そこそこの音量が得られて、ボリュームも少し下げて聴くことができる様になった。

すると、不思議なもので数時間すると、このステレオセットの音に慣れて、だんだん気持ちよく聴こえるようになってきた。低域はあまり出ていないようだけど、中高域の音が鮮明で左右の分離もよく、個々の楽器の音がバランスよく主張している。これはこれで、個性がありいいんじゃない?と思い始めてきた。

自作するという事は全くそういう事で、自分の作ったものが愛おしいからそこに感情的なバイアスが入る。初めは、何となく違和感があった音も時間と共に、自分の体が受け入れるようになってきた。

不思議な事であるが、正にこれが私自身の心のエージングなのではないだろうか⁉︎

すると、だんだん愛着が湧いてきて、益々いいものに仕上げてやろう!という意気込みが湧いてくる。

真空管、スピーカーなどの機器のエージング議論はさておいて、まずは、自分自身がエージングされてそのシステムに慣れてきている事は間違いなさそうである。
私自身は、ことオーディオに関しては、懐が広く許容範囲が大きい(ただ、違いがわからないだけ!という事かもしれない)と思っているのだが、心のエージングを重ねてゆくことによって、満足感が増してゆくのは確かなようだ。

という事で、他人の評価とか、客観的なデータに元ずく評価とかを気にせずに、今日もひたすら自分の都合の良いように解釈し物づくりを進めていこうとまい進するいい音おやじである。