安定化電源を作っておこう!→真空管のために!
レコードプレーヤーを作り始めて数ヶ月が経つが、まだ完成していない。その間に、少し遠回りして、電気、電源回路の勉強もしていたところ、安定化電源というものを知った。
家庭用の電源は、AC100V(交流の100ボルト)だけれど、それを変圧(3ボルトから15ボルト位まで変圧)して、かつDC(直流)にして、希望する安定した電源を作るというものである。
秋月電子のLT350Tという三端子レギュレータを使ったキットと、東栄変成器のJ-162という2A用のトランスを購入して、この安定化電源を作ろうと考えていた。
ところで、ヤフオクで落札した真空管が、かなり溜まってきたのだが、いつかお小遣いが貯まったらそれらの真空管を使ってアンプを作ろうと思っているのだが、中々、時間とお金に余裕ができず、宝の持ち腐れ状態である。
落札をしたものの、一度も火入れしていないので、本当に使えるのかも今ひとつ確信がない。
そこで、気がついたのは、この安定化電源を作成して、真空管のヒーター電圧に合わせて火入れしてあげれば、少なくともヒーターが着くかどうかの確認ができるという事。
大体、6.3Vとか、12.6V当たりが多いが、4.7Vなんていうのもあったので、電圧を可変できる安定化電源が正に力を発揮することになる。
という事で、今日は、酷暑を避けるべく午後は、外に出ないで、ロフトで扇風機(この辺りは冷房が無くても、まだ辛うじて過ごせる)を全開にして、安定化電源を作成してみた。
仮のブレッドボード上で、ACアダプターを使った(変圧トランスを使わない)状態で組み上げて、任意の電圧を作ってみた。
うまく動いたので、早速、試しに手元にある真空管のH(ヒーター)に繋いで、火が入るか試してみた。
すると、にわかにフィラメント(カソード)がオレンジ色に輝き出した。試した真空管は、皆問題なく輝いてくれた。
一つひとつの真空管に、音を出す日まで待っていてくれよ!という思いを込めて、火入れしていった。
そんな、オレンジ色の微かな灯りを目にした時、なんともひとつひとつの真空管が愛おしく感じられるのである。
50円で買ってきたジャンクものの真空管でも、まだまだ現役で活躍する事ができるのであれば、いつか日の目を見せてあげたいという思いである。
技術はまだまだ序の口であるが、真空管への思い入れは、マニアの領域に十分入っているなぁと実感するこの頃である。