見出し画像

ALTEC A7の実力を知る

(いきなり、上記写真はALTECとは関係がないのであしからず)

今日、友人と松本のエオンタというジャズ喫茶へ行ってきた。このエオンタというジャズ喫茶は50年の歴史を持つ老舗で、かのビル・エバンスの松本公演の仕掛け人だった方が経営されているということが後からわかり驚いた。

ネットの情報によるとこの方は21歳からこの場所で、このジャズ喫茶一筋で生きてこられた方のようである。

ジャズ一筋で、この場所で、このお店に人生を捧げてこられていると知っただけでも、すごい方なのだなぁと感激した。

私のようなにわか音楽ファン、そして、にわかオーディオファンには、到底想像もできない思い入れと信念を持ち、ここまでやってこられたのだろうなぁと尊敬するばかりである。

音楽を聴くお店という事もあり、直接お話しさせていただく場面はなかったけれども、接客の様子を見ていると、とても感じがよく、そして、格好の良い方であることが見てとれた。

そして、そこには、ALTEC A7があり、勿論ジャズを聴かせてくれている。

私は、井の中の蛙で、田舎で自己流のオーディオを楽しんできたジジイではあるが、今日、初めてALTEC A7という物の音を認識したのである。

ALTEC A7の事をネットで調べると、Audio-Technicaの記事に出くわした。

元々、Western ElectricとALTECという会社は、同じルーツを持つとのことで、当時の300Bを使い劇場で鳴らすために作られた高能率スピーカーということらしい。

今まで意識していなかっただけで、実は、コンサート会場とか、劇場では、このスピーカーの音を聴いていたのかもしれない。

ところで、実際の音を聴いて見て、また開眼してしまった。

やはり凄かった。迫力があった。そして、とてもバランスが良い音が、とてもクリアなサウンドで聴き取ることができた。
これが、ALTECというものの音なんだと耳に焼き付けて帰ってきた。

特に脳裏に焼き付いたのは、ジャズギターの弦の多彩な音色と響きである。一番太い弦の超低音だけれども、はっきりと一本の弦の響きとして目の前に現れんばかりの音は感動であった。

小一時間で店を出て、その階下のとんかつ屋で夕食を済ませた後帰路に着き、自宅で昨日できたばかりの、小さな密閉型スピーカーを聴き始めた。

勿論、先ほどの感動したA7とは、雲泥の差である。全く比べようもない違うジャンルのもののようである。

そこで思った事は、これはこれでいいよなぁという事である。勿論、A7の凄さは脳裏に焼き付けた上で、でも、今自分の目の前にあるオーディオの世界はそれはそれで、ワクワクするほど楽しい。自分で工夫して、想像して、失敗しながら、日々オーディオの奥深さを垣間見ることができる、この時間がたまらなく楽しいなぁと思うのである。

いつか、あのALTEC A7に少しでも近づくことができるような音を目指して、日々また精進することができる我がジジイの心は晴れやかで、軽やかだった。

P.S. 上記Audio-TechnicaのサイトでALTECの記事を書かれた方は炭山アキラさんという事で、先日の「スピーカーを作ろう」や、「バックロードホーン・スピーカーをつくる」という本でも勉強させていただき、ここのところ大変お世話になっています。ありがとうございます。