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ワイヤーカードの会計不正
先月、ドイツのワイヤーカードが経営破綻したことがニュースに流れました。知らない会社です(すみません。)。
ワイヤーカードは大きな会社なので、公認会計士(その集まりである監査法人)が会計監査をしています。会計監査をしているのは、ビッグ4の一つのEY(アーンスト・アンド・ヤング)です。日本経済新聞によると、19億ユーロのお金が確認できず、資金消滅疑惑が表面化したとのことです。
公認会計士が預金の会計監査を行う場合、金融機関に預金残高、借入残高の他に担保や保証の有無などを文書で確認を求める手続きを行います。年度始まりで金融機関も忙しい時に、回答を求めるので、金融機関の方には感謝・感謝です。回答がないと、公認会計士の最終的な成果物である監査報告書を提出できない場合があるので、回答がない金融機関に連絡して、回答の催促をします。兆を超す企業の場合、取引のある金融機関は100を超える場合もあり、預金の会計監査の担当者は、金融機関からの確認書類のチェックにかなりの時間を要します。
今回のワイヤーカードの会計監査では、EYはこの手続きを3年間、十分には実施していなかったとあります。https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60889920X20C20A6000000/
そんなことはないだろう、と思いますが、その他の破綻した会社、破綻しそうになった会社の会計監査の直接の担当者しか、本当の理由がわからないまま、今回も闇へと消えていくのかなと思います。