2021.3.3 ひな祭り。映画「すばらしき世界」と「ヤクザと家族」などなど。
▼ひな祭りである。母から「ミニひな人形の飾りを出しました、夜にしまいます」とLINEがきた。うん。早くしまって。
▼緊急事態宣言、ここへ来て、一都三県は2週間ほど延長へ。。。
スガ首相の”苦渋”の決断だ。
東京都は新規陽性者数が「下げ止まって」おり、毎日200~300人で、なかなか100人を切らない。解除は「なんとなく」したくない「雰囲気」だ。
・・・しかし「2週間」延ばしたところで、大きく変わる(改善)されるのかは誰にもわからない。ワクチンが来るでもないし、政府も「国民の不断の努力」頼みしかないのだろう。「お前らも夜に利害関係者と会食するなよな」と言いたい(子どもの喧嘩以下なので言わないけど)。
でももう私たち都民はできることはしてる。テレワークは労働者側からはしたくてもできない。あとはもう、8時以降は外出もしないし、外で酒も飲んでないし、旅行にも行ってない。マスクしてる。全員が「これ以上何をすれば」と思ってると思う。私が首相でも判断できない。解除も怖い。延長も怖い。どうすればいいかわからない。
たぶんこうやって、ぐずぐずしながら何となく収束するのを待つのだろう。
▼今日は仕事は休み、スクールのテスト。スクールでは10科目あまりを通学またはe-ラーニングで受講し、最後にテストを受ける。
来週からは教育実習だ!
テストが終わった。まだまだ快晴だ。もったいないので新宿で映画を見ることにした。
「すばらしき世界」(監督:西川美和)
広告バンバン打たれてるし、こぞってみんな褒めてるし、主演は役所広司だし、興行成績もいいみたいなので、今更私が何かいうこともないのだが(笑)
よかっっったねぇ・・・。(神田伯山先生の口調で)
▼西川美和監督のデビュー作「蛇イチゴ」は、家族のなかなかにきつい話である(今でこそ結構こういう作品も多いけど、当時はまだこういうのを真正面から描いた映画は少なかった気がする←個人の少ない映画経験より)。
私は「この監督おなかいっぱいです」となり、「ゆれる(オダジョー)」も見てません・・・。
▼でもこの作品は、声高に問題提起するでもなく、ファンタジーに逃げるわけでもなく、大きく包み込むような、物語だった。いろいろすげえ。
映画「すばらしき世界」オフィシャルサイト
https://wwws.warnerbros.co.jp/subarashikisekai/
▼私が興味がある「刑事法の制度」についても(刑罰をなぜ科すのか? 刑務所の役割とは何か? 再犯累犯者の問題は個人ではなく社会制度上のものでは?)いろいろ考えさせられた。
でも、もちろん何も前情報なくても、すーっと頭に心に入ってくるし、全編マジメな話なのだが、大マジメだからこそ、ちょっと笑えるところもあるし(こういうシーンが入れられるのが監督の度量の大きさだ)、デートで行っても気まずくならないし、いい映画です。
むずかしいことをやさしく、おもしろく。ってかんじ。
俳優も全員すばらしい。
役所広司は九州弁(福岡)をのびのびと使いこなしていた。
・・・だが、私は今大混乱している。なぜなら。(ここからが長いです)
▼私は先週「ヤクザと家族 The Family」という映画を見た。これが、映画「すばらしき世界」とウラ・オモテの関係にあるような映画だったのだ。
・ヤクザと家族 The Family
主演:綾野剛。シャブ中だった父と死に別れた綾野剛は行き場がなくなって暴力団の小さな組に拾ってもらう。初めて「家族」のようなコミュニティを得て忠義を尽くすものの、殺人罪により服役、2019年に娑婆に出てきた時には何もかもが変わってしまっていた。しかしヤクザ以外の生き方を知らない彼は・・・番頭(若頭)に北村有起哉。
だが、北村有起哉は「すばらしき世界」でソーシャルワーカーで出ていて、真反対の役だ・・・。
さらにはNetflixで以下の作品を立て続けに見ていた。
・孤狼の血
主演:役所広司と松田桃李。昭和の広島を舞台に、ヤクザの抗争とそれに巻き込まれる警察を描く。役所広司は、警察ながらヤクザに懐深く入り込む、ヤクザよりヤクザみたいな役。広島なので役所広司は広島弁。ヤクザの若頭に江口洋介。監督は白石和彌。
・日本で一番悪い奴ら
主演:綾野剛。北海道警察の前代未聞のヤクザとの汚職・癒着事件を描く。綾野剛は、警察ながらヤクザに懐深く入り込んでしまい、逃れられなくなっていく堕落警官役。監督は白石和彌。
さらに先日書いた通り
・「石つぶて」
を見たのだが、こっちは江口洋介が警視庁二課(正義の味方)を演じており。
さらにさらに、ヤクザ映画というのは出る俳優さんがわりと決まっているらしく、私が1週間の間に見た複数の映画にまたがって、ヤクザ映画によく出ていらっしゃる俳優さんがいろいろかぶって出ており、
もう何がなんだかよくわからなくなってきた・・・。
菅田俊(すがた・しゅん)とか康すおん(かん・すおん)とか、もうあちこちでお見掛けする。ヤクザ映画バイプレーヤーズ(ヤクザ映画以外の作品にも出ていらっしゃいます!!!!!)。
私はヤクザ映画初心者なのでこういうことがイチイチ面白い。
▼でも言っていることは、どのヤクザ映画(すばらしき世界は、いわゆる「ヤクザ映画」ではないが)も同じだと思う。
「あなたはこれを見て、ヤクザは自分と全然違う人間だって、言いきれますか?」
「時にはカタギの方が外道(げどう)じゃないですか?」
社会に出ると「シロウトの方が外道だな」と思うことは、たくさんあります。シロウトゆえにというか。・・・特にカネと労働が絡むと会社の方がよほどヤクザ。仁義を知らないぶん、半グレみたいなもんでタチが悪い。(←どこから目線?!)
つまるところ、娑婆(シャバ)も極道も、そんなに変わらんのか。
▼私は法律を学んだことがあり、司法業界で働いた経験もあるから、反社組織の何もかもに賛成はしない。個人の信条としても、(なるべく)法令順守&痛いことが大嫌いなので、もちろん賛成しない。
ただ、「生きる苦しみ」を描くのに、現在も昔も「ヤクザ」というのは題材として一つ、いいのだろうと思う。
というかヤクザ映画に今めちゃくちゃ興味がある。単純に面白いし!! あとすばらしい俳優が満載で「俳優の花道」なのかもしれない。
いいなあ。
私も1本書きたいな(笑)
▼・・・暴対法ができる前の昭和は、本当にヤクザ無法地帯だったんだろうと思う。が、ただの一般市民を手ひどく食い物にするのは私の定義では極道ではない(あとシャブもダメ!)(じゃあオレオレ詐欺ならいいのかというと、困る)(だから一律反対)。
カタギに手を出さないのが本物の極道だと私は(映画から)学んだ。
組同士の抗争で銃弾が飛び交って、関係ない一般市民が死ぬのとか最悪だ(実際こういうことも起きた。だからしめつけがめちゃくちゃ厳しくなったのだろう)。
でも1つ思うのは、5年条項。組を抜けてからも5年間も、アパートが借りられないって。。。携帯も買えない。銀行口座も持てない。これじゃ現代日本で生活できない。足抜けさせて社会の中で更生させるつもりがあるのか暴排条例・・・彼らだって生きていかないといけないのに・・・。
私が生きていかなきゃいけないのと同じように。