【建築後記】ロフトが床下にある家
我が家の床下には”床蔵”と呼ばれる蔵があります。
床蔵は床下の、基礎で囲まれて余ったスペース(通常基礎高0.35m)を1mほど上げて、天井高1.4m以内の収納室として使えるようにしたもの。広さが十分な上に、建築基準法の範囲内でつくるので固定資産税の対象外になるというスグレモノ。例えば建坪32坪(総2階)の場合の床蔵の面積は、8坪以内ですが、それでも16畳近いスペースが確保できます。
いきなり間取りを載せてもよくわからないかと思いますが・・・
囲った部分が我が家の床蔵です。だいたいリビング分くらいなのでざっと14畳ほど。
我が家では玄関で靴を脱いでリビングに行くまでに階段を8段ほど登ります。その階段登らずにを通り過ぎた先に床蔵の入り口となるドアがあります。
上述の通り、広さは十分あり収納力はたっぷりですが、高さ1.4mなので大人は常に中腰の姿勢でいなければならないのが難点。
我が家では間取りの右側を収納スペースとして予備の布団や雛人形や兜、鯉のぼりなどなどの大きめのものの物置として活用しています。
活用といいましたが、中腰でいなければならないことは我々夫婦の腰を重くさせ、引っ越し当初に置いたとりあえずの仮置きが住み始めて3年が経とうとしている今までずっと仮置きされたままの状況です。
一方、左側には外光を取り入れる曇りガラスのはめ殺し窓などもあるので、賃貸時代に寝室に置いていた小さなテレビを置いたり、壁一面に本棚を置いたりとちょっとした居住空間として使えるようしています。
昨年3月のコロナ第一波による緊急事態宣言時のテレワークでは、この高さ1.4mの空間がぼくの仕事場となりました。PCで仕事をする分には問題ないかなと思っていましたが、座布団を敷いていてもコンクリの硬い床は腰に大きなダメージを与え続け、断熱性にこだわってはいても床下、そしてまだまだ肌寒い日も多い3月の床冷えとの戦いはなかなか辛いものでした。
この居住空間は子どもたちにとっては親からうるさく言われない(大人は腰が痛くなるので長時間居づらい)恰好のあそび場となりそうです。いずれ友達を連れてきて床蔵でゲームをし始めるのではないかと思っています。幸い2度目の緊急事態宣言を受け、仕事用にデスクとイスを購入してテレワーク時の仕事場は2階に移動することができたので、テレワーク中に子供が友達を連れてきても大丈夫です。
さて、この床蔵ですが、我が家ではまだポテンシャルを十分に発揮できていない抜群の収納力以外にも大きなメリットがあります。
それは床下1,4mの高さ。
床蔵があるため、我が家の1階は他の家より1.4m高い位置にあります。そのため朝、1階のリビングのカーテンをいきなりガバっと開けてもお隣さんと目が合う…なんてことは絶対にありません。
1階も2階もお隣さんより1.4m高い位置にあるので相手から見て、窓のカーテンが空いていたとしても我が家の中が見えるのは天井か壁ぐらい。(逆に我が家からは家の中が見えてしまうこともあるので、なるべくレースのカーテンは締めておくようにしています。)
そしてさらに…我が家は共働きですし、それ前提で家を建てたので平日は夜に選択して部屋干しが基本ではありますが、朝選択ができる週末は外干ししますし、天気のいい日などは布団を干したりもします。そこでもこの1.4m高い2階のバルコニーで干すのでお隣の影に隠れることもなく日当たりは抜群。(これも逆にお隣の家は日陰が増えてしまっているかもしれないのであまり大きな声では言えませんが…)
3年住んでそこまで大きなデメリットはないように感じていますが、敢えてあげるとするならば、床蔵は部屋ではないというところかと思います。
基礎で囲まれた余った部分なので床はコンクリですし、基礎部分には断熱材も入っていないので1階2階の部屋と比べると冬場は結構寒い(代わりに夏は涼しい)です。そして、通常の部屋よりは湿気も高く換気も良くないのでカビやホコリは溜まりやすいようにも感じます。
僕はハウスダストのアレルギーが強いのでそこら辺はかなり強敵。なにより引っ越しの仮置状態のまま放置されている荷物たちがカビていないか、見るのが怖くてただでさえ重たい腰をより重たくしている要因のひとつです。
ここらへんはしっかりと掃除をして整理整頓できれば解決するのですが、我々ズボラ夫婦なので日々のメンテナンスが苦手で大きな課題と感じております。
その他だと、ネットで見てみるとコストが割高になるというところ。我が家の場合は、建てた工務店さんの標準装備だったのでそこまで迷うこともなかった(床蔵をなくすこともできたので、なくしたらもう少し安く建てられたのかもしれません…)です。
我が家の喫緊の課題も明確になったところで、今回はおわりとしようかと思いますが、トータルでいうと床蔵サイコーです。
これから家を建てる方はもし蔵を設置できるのであればメリット多いので周りの家の日当たりを奪わない程度の配慮はしつつ、是非検討してみてください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?