梶野智氏の強化部復帰、その舞台裏とは?
おはようございます。
Jリーグも佳境に入り、ストーブリーグも活発化してきました。
きょうはC大阪の来季人事について取り上げたいと思います。
https://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2019/11/24/kiji/20191124s00002179048000c.html
13年までチーム統括部長の復帰。ある意味、これは驚きを持って受け止められたのではないでしょうか。僕も11月上旬に初めて耳にしたときには「嘘でしょ?」と懐疑的な見解でした。
梶野さんはC大阪退職後はスポーツコンサルティング会社を設立し、サッカー選手の代理人として活躍されてきました。
最も有名な契約選手は来年の東京五輪を目指すU-22代表FW前田大然(マリティモ)。
永井龍(松本)や藤谷壮(神戸)もクライアントです。
その人が何故、7年ぶりにクラブに戻ってくるのか。
全てではないとしても、一因として国際サッカー連盟(FIFA)の動きが挙げられると思います。
15年からサッカー界は「仲介人」と呼ばれる制度が施行されています。この「仲介人」とは選手が認めた人ならば、それこそ友達(新聞記者でも!)でも兄弟でもできちゃうシステムです。銀行員の片手間にやってる人もいます。
だから日本には今、数百という「仲介人」が存在します。
それまではFIFA管轄の「公認代理人」と呼ばれており、各国サッカー協会がそれぞれの国で試験を代行開催してきました。
弁護士や会計士のようなテストがあったんです。
しかも、そのテストはサッカー関係者の推薦が必要で、さらに超難関。僕の知る限り、そのテストに1回で受かったのは1人しかいないというほどです。
そして、今、FIFAに元々の「代理人」制度に戻そうという動きがあるんです。すでにイタリアでは今季から「代理人」制度が復活。日本は原則、長いものに巻かれろなので(笑)、F世界の潮流にならえの姿勢を示しています。
つまり15年までに「FIFA公認代理人」資格を取得していない人は受験をしなければならず、日本も早ければ来年から試験が再開されるのではないか、と噂されています。
そんな超難関試験なので、廃業してしまう「仲介人」も多くなるのではないでしょうか。これまた噂で恐縮なのですが「代理人」試験に落ちても、1~2年間は〝執行猶予〟として活動できるとも聞きますが、期間内に合格する保証はありません。
そうなると地獄なのは、選手です。
交渉しようにも資格がなければできない。
ステップアップのchanceも失いかねません。
選手が安心して、今後のキャリアを歩むためには自分が身を引くと決心する「仲介人」の人もいるのではないでしょうか。サッカー関係者の中にはそう口にする人もいますが、僕も同意です。
もちろん、梶野さんはかつてレヴィークルピを招聘し、香川真司や清武弘嗣を育てた敏腕フロントマンです。C大阪のカラーを作った人でもあります。
その経験をC大阪が欲したのは間違いありません。
果たして梶野さんが復帰することでC大阪はどうなるのか。今オフの補強から何か見えてくるかもしれません。
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