”豊かな暮らし”ってなんだ?
本当は前回投稿したスケジュールの振り返りをしようと思ったけれど、
ちょうど北陸旅行で私なりに思ったことがあるので、今日はそのことについて書きたいと思う。
それは”豊かな暮らし”について。
生まれも育ちも東京の下町。両親も東京の人たちなので、なんとなく昔から田舎暮らしというものに憧れがある。夏休みに友達が帰省する姿をいつも羨ましく見ていた。
都会で生活しているものの、いわゆる都会っ子な感じでは無い私。東京の生活はときに息苦しく、時間の流れや情報の早さについていけない。よく海外の自然豊かな場所へひとり旅に行くし、いつかは田舎に移り住みたい。その方が自分に合っているのではないか。そう思っていた。
恐らくそんな思いがあったからか、先日、旅行を兼ねて東京から北陸に移住した友人に会いに行くことにした。
会って話を聞いて、自分の生き方に選択肢を与えたかった。
駅に着いて周りを見渡すと、ひたすら田園風景。歩いている人がおらず、みんな車移動。走る車を見ると、1台の車につき1人ずつ乗っている。なんか違和感。
向こうの方には連なる山が見え、空気も澄んでいる。心が落ち着く。
バスもあまり無いので、待ち合わせ場所まで10km弱を歩いて行くことにした。
旅行先を自分の足でまわるのも、私にとっては楽しみの1つ。
広い道に歩いているのは私1人。道をジグザグ歩いても誰も怒らない。というか誰も居ない。それはそれで少し寂しい。
こんな素敵なカフェで友人と待ち合わせ。
カフェの店主さんは優しい雰囲気の素敵な女性。
待ち合わせから1時間以上たっていたが、それを忘れるほど夢中で話をしていた。
マッサージと美味しいヴィーガンランチも頂いて、幸せ。
こんなゆったりした生活が日常的にできたら、どんなに幸せだろうか。
実際、移住した友人の話を聞くと、月3万の家賃で古めの一軒家に住んでいて、週に3回はここに来ているらしい。
「ここでは、東京のようにあくせく働かなくても、少ないお金で十分豊かな暮らしができる。」彼はそう言った。
確かに、この暮らしは魅力的だ。
でも同時に、”豊かな暮らし”とはなんだろう?という問いが生まれた。
ここへの移住を勧められて、実行してみたとして、果たして私はその豊かさを享受できるだろうか。
これは私の個人的な見方なのだけれど、
地方への移住=豊かな暮らし
みたいなやつが何となくあるような気がして、地方へ行かなければ豊かになれないというか。それは間違っていないと思うけど、でも、正解でも無いような気がしている。人によって、”豊かさ”の定義や、それを満たすための必要条件は違うし。
多拠点的な生き方には憧れているし、それに向けて動いていく予定だけれど、やはり私のベースは東京にあるような気がして、東京でも自分に合った豊かな暮らしというものを実現できないものかなと。
悔しいけれど、旅行から戻り東京駅に降り立ったとき、街の明かりや道を歩く人々を見て、なんだかホッとした。このごちゃごちゃした場所が私のHomeなんだなと。
今の私にとって、地方への移住は刺激が足りず、寂しくなってダメになってしまう気がした。トレーニングもしたいし、旅行や仕事で訪れるくらいがちょうど良い。
東京で頑張って、また癒されに行こうと思う。