いわゆる1億画素
たしか1億画素くらいまで行けたと思うのですが、1990年代に既にこういう製品がありました。
大判カメラや中判カメラのフィルムの代わりにこれを取り付けるのですが、今のセンサーのように画素が全面に展開されていてワンショットで撮るのではなく、センサーが移動しつつ画素を得る、スキャナのような仕組みでした。そのため静物しか撮れなかった。
その後時代は25年以上飛んで、スマホに1億800万画素という。
サンプルを見ると、本屋全体を写した画像で、本の帯の全ての文字が読める。は?絞り固定(開放)、最高感度3200だそうですが、何かもうどうでもいいです。
1億200万画素の富士のデジタル中判の撮影サンプル。
歯間ブラシ使わないと取れないような歯の隙間の汚れれくらいはまだいいとして、抜いて成形した眉毛の「抜いたところが少し生えてきた」ところまで写ってしまう。ほんのわずかな目立たない肌荒れも見えてしまう。
こちらでは、モデルさんが抜いたすね毛の抜いたところが少し生え始めているのが写っている。画素数だけでなく「手ぶれ補正」も威力を発揮しているのでしょう。実際には印刷工程でもっと縮小して見えなくなってしまうことが多いのでしょうが、モデルさんももう、油断も隙もありません。
うちは最大でもAPS-C、2424万画素なんですけれど、これでもオカメインコのマツゲが写ります。
カメラに1億画素を求めることそのものは、わかるんです。商品撮影、風景撮影、ネイチャーフォト、圧倒的な情報量がモノを言うであろうことは予想が付きます。
しかし、ポートレートはどうなんかな?屋外でのグラビア撮影など、背景を含めて拡大するものでも4500万画素級で留めておいて、あとは2000万画素級のミラーレスの方が、低照度にも強いし、使いやすいのではないでしょうか?
で、スマホに1億800万画素。そうですか。
iPhone8、1200万画素、何も問題を感じません。
そういえば2000年頃、「弊社の100万画素級のデジタルカメラは、弊社『写ルンです』と同等の画質を獲得しました」と自慢していませんでしたっけ?富士フィルムさん。