で、富士のカメラ。
この記事を読んで、やっぱり「キヤノン」と「ニコン」は別格なんだなといういことが、何となくですが、分かりました。「写真展を見に来るカメラメーカー」。それをソニーはやっていない。なるほど。ソニー、今年のオリンピックはそれなりに頑張っていたように見えましたが、北京の冬2022はどうかな?北京ではキヤノンの圧勝になるのではないかと。なぜならキヤノン、まずEOS R3が凄すぎる。それだけじゃない。キヤノン、工場の半分くらいが中国。ニコンはタイ。ニコンも当然中国に営業拠点は展開しているでしょうけれど。それと、スチルカメラ事業への力の入れ方……と思っていたら、ニコンさん、Z9ですか。本気ですね。ステッパーから撤退してもうダメな会社かと思っていましたが、Zfcで利益稼いでZ9?その作戦はアリですよね?
20年前にはニコンのF100で仕事していた私ですが、今、ニコンのカメラを持っていません。仕事のメインはオリンパス。私が仕事で撮る写真って、ボケ味とか、あまり関係なくて。画素数も2000万で十分、ライティングも難しくない。飲食店メニュー写真。4/3で十分なんです。むしろ機材は小さいし軽いし、有り難い。
で、サブに富士。富士?何でやねん?
それは「富士って買ってみたかったんですよ」というのもありますが、20年前、フィルムが富士。PROVIA100F。適度な華やかさがあって、写りもシャープ。同じ被写体を撮っても「ワンランク上」に見えてしまう。プライベートでも、CONTAX T2にVelvia(当時は感度50しかなかった)入れてみたり。ネガカラーではSuper800をLeica M6に入れてみたり。Super800も、高感度の割に色が綺麗で、好きでした。と言うわけで、もともと「フィルムは富士」だったのです。
で、今年初め頃、「展示品」で安くなっていたX-A7を買いました。
あっちゃー。
まあ、仕事のサブには、使えます、が、とにかく「オリンパスと違いすぎ」。ズームリングの方向とか、もう、頭痛い。あと、APS-Cということで「高感度耐性が高いだろう」と思ったのですが、4/3との比較では「確かに同じではない、けれど、なあ……」でした。というか、4/3でもAPS-Cでも、感度12800で撮って「Dx0 PureRaw」通したら、ほぼ差が無い。
ただ、X-A7の弱点はもっと違うところにありまして。
オリンパスのフラッグシップOM-D E-M1 Mk IIIと、コンシューマ向けカメラX-A7を比較すること自体に無理もありますが、とにかく反応が遅い。あと、意外に不便な「ファインダーがない」。これ、屋外でのスナップ撮影で結構痛い。背面液晶モニターって、ファインダーと違ってが「逆光線画像が見えない」。これはもう、構造上改善しようのない部分。富士も「こんな製品では勝負にならん」と思ったのか、X-Aシリーズはこれでもう辞めてしまったようです。
で、X-T30 IIが発表になりました。9月にささっと、型落ち確定ということで少し安くなったX-T30を購入。レンズはそのまま使えたのでボディだけ。何が違うかというと、X-Trans 4の「非ベイヤー配列センサー」による低ノイズと、「ファインダーがある便利さ・逆光時の使いやすさ」。後者はOK。当たり前ですけど。問題は前者。「確かにX-A7に比べてノイズが少ない。明らかに少ない、が、Dx0 PureRawに少し負けてる(感度12800時)。でもこれ、「非ベイヤー配列センサー」のため「Dx0 PureRaw」が「対応しない」と表明。どうすんねん?仕方ありません。手動RAW現像。ちょっとめんどい。しかし、それより驚いたこと。相変わらず「ズームリングが逆」なのは承知していましたが、「絞りがダイヤルで変えられない→絞りリングを使え」。は?ずっとオリンパスでしたけど、絞りリングって、今時……というか、X-A7でもダイヤルで操作できたのに……一体何がやりたいのでしょうか?
しかしまあ、結局のところ「買ってしまった」ということと、「ファインダーがある」ことの便利さには勝てず、X-A7を手放しました。意外に人気があるのか、「展示品でした」とちゃんと状況を説明した上でヤフオクに出したところ、購入価格-1000円くらいで売れました。
しかし。これが良かったのかどうか。X-A7を手放して良かったのか?
実はX-A7で、もしかしたら私、これ以上の写真は撮れないかも、と言う写真を撮ってしまった。
「は?これでですか?」と思う人も多いでしょう。
でも、私は、ひなさんもぴいよも大切です。
そして写真も、こういう写真を撮りたかった。
まあそうは言っても、大切なのはカメラじゃない、撮った写真なわけで、持っていても使わないであろうX-A7を防湿庫に閉じ込めておくよりは、使ってくれる方にお譲りして、それはそれで良かったのではないかとも思っております。