健康徒然
帰国して一週間ほど経ちました。大阪に向かっています、どうも、通常営業のわたしです。
帰国日に台風が襲来し、翌朝大学に行こうとするものの、電車が大入り満員。ああ、日本、こうだったなと、思い出し納得するけれど、東京ライフ初日としては最悪の滑り出し。即、パリに帰りたくなる。と、まあ、初日から大都市・東京の洗礼を受けていたわけだけれど、帰国してから何が新しく、何が面白く、眼に映るか、ということを留学中から実はとても楽しみにしていたので、風化せぬうちにぼちぼちこうやって文章を書いていきたいなあという次第だ。
とか、落ち着いて振り返ってみようとしているけれど、帰国即入院決定のお知らせを賜り、実際問題、東京の何が面白い、とか以前に、混乱と呆然、という感じだった。都市生活のことなんて、自分の命に比べたら大した話題ではなかった(痛感)。
やっとここ数日、至ってポジティブに自分の健康問題に向き合い始めている。(のだろうか。)(どう転んでも現実は変わらないし、選択肢がそもそもないので、淡々と流されていくしかない、という諦観だろうか。)まあ要は、もう構えているしかないな、という覚悟というか受容だと思う。
健康であるということは本当に大事だなー、という価値観こそ、実は留学中に培ったものだとも言える。自分の健康を過信し、能天気かつ無関心に生きていたわたしは、言葉の通じぬ国でなにがなんでも病院に行きたくないという意地と向き合い、はじめて自分の身体について考えたんだと思う(保険がなかった)。健康、政治、環境、はわたしが手にした新三大関心ごとトピックである。
東京の生活には瞬時に適応してしまった感じがある。一年やそこらじゃ変わらないし、忘れないものなのかもしれない 。めちゃくちゃに人間の数が多いし、本当に日本人ばっかりだな、とか驚くけど、きっとこの驚きもすぐに忘れる。あとはプラスチックの量が多くていらいらする。そういうものに無頓着な人間の多さにも辟易する。呼吸できなくなる寸前の延命措置のようにして娯楽を摂取し続ける人も多い。散歩の途中にのんびりできるようなパブリックスペースがやっぱり少ない。電車賃が高い。がゆえに、歩ける距離は歩こうと努力しているけれど東京は「歩ける都市」の規模ではない。ホストの顔写真を載せたアドトラの数が増えた。唐揚げは変わらずおいしい。テレビのバラエティのセットの装飾はがちゃがちゃしている。こんなにコンビニが満ちていても、案外頼らず生きていける。日本食はやはり口に合うけれど、スーパーで売っている野菜は思っていた数倍高い。そして日本食は健康食、なんていうけど、不健康食のほうがたくさんある気がする。健康食な日本食は、数百年前の晩餐か、それとも超高級料理屋で食べられるような懐石か、多少健康に気遣った家庭でのみ食べられるもののようなきがする。それにしても私の胃の容量が減ったので、そんなに食べ漁らずとも生きていける。
はてはて、大阪。何を思うだろうか。楽しいといいな。
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