君は理学療法士としてどの流派を学ぶべきか
「君は理学療法士としてどの流派を学ぶべきか」
こんなことをいうと「いや!すべてまんべんなく学ぶべきだ!」と返されるだろうか。
そんな返しを言う人がいたら「まだ若いなぁこのひと」
なんてことを私は思う。
言ってしまえば「そんなうわっつらなジェネラリストなんてムリだ。」
たかだか7年ほどになろうという私にそんなことを言われたくはないだろうが、7年経って、今私はそう思う。
この何年間かそれなりに勉強会と呼ばれるものや、PTで著名人の治療というのも見てきた。
その上で今現在の私の中の結論は「ある一つの流派でいいということはない」ということだ。
なんだか当たり前のような話だが、最近よく思う。
逆の言い方をすると「いまあなたはある流派の中にいる」という自覚はあるだろうか
「私はエビデンスに基づいてやっているから大丈夫」というあなた、それも一つの流派だし
「私はいまのやりかたで治せているから大丈夫」というのも一つの流派。
運動器
脳血管
内部障害、呼吸器、DM、リハ栄養
にはじまり、それらの中でも
スポーツ
エコー
バイオメカニクス
インソール
徒手療法
運動療法
・・・Etc
理学療法士が関わる分野をどこの角度からどう切り取ってみてもいいが、本当に様々ある。
例えば、私でいうと今インソールを勉強している。
一応入谷式足底板をベースにしてるが、入谷式というのはそのやり方があってないようなものが入谷式の本質と言えるだろうと個人的には思っている。
なぜそんなことをいうかと言うと、理由は講習会で教える人、実際に作る人で全然違った教え方、作り方をするからだ。
ある有名な先生がインソールを作ってみてもそれが合わなかったと言って別の治療院にいくなど実はよくある話だ。
それはその原因が人によって何を「良い歩行と定義するか」が違うからだと個人的には思っているのだが、今はその話はおいておこう。
何が言いたいかというとある有名な先生、手技、(というか今回は流派といったほうがしっくり来る。)一つでいいということは基本的にないのだ、ということである。
患者の合う合わないという話で片付けてもいいが、そういうことだけでもない。
結局どんな綺麗事を言ってみてもその所属する施設、組織の流派を主にやっているのだ。
別にそれが悪いことだと言うつもりもないし、むしろ自然なことだと思う。
正解はない、という安い言葉にまとめたくはないが、正解はない。私は今の所見つけられていない。
適材適所というか、その時あった治療が提供できれば良いと思うが、まだ私にはその実力はない。
だが、なんとなく現状で「治療に自信がない、腑に落ちてない」
そんなときには外の空気を吸いに行こう。
信用できる他施設のPTに丸1日見学させてもらおう。
(こんなこと書いていて自分で思い出したが、今の私の施設の技師長は見学いつでもウェルカムだ。)
そろそろ職場を変えてみてもいい時期かもしれない。
自分が一番腑に落ちる理学療法のやり方を学ぼう。
どんな綺麗事を言ってみても、今現在、
あなたの勉強量で、あなたの提供するリハビリテーションの値段が変わることはない。
あなたの提供する理学療法が価値が低いということはないし、ある著名なPTが提供する理学療法が価値が高いということもないのだ。
(これはこれで問題があると認識しているが、、、)
あなたの提供している手技がレベルが低いと自己否定することもないし、ある特定の手技が一番上ということもないのだ。
結局、場面場面で必要な理学療法が違う、という
つまり引き出しの話でもあるが
全然違う角度から見れるのも理学療法士としての度量の大きさだ。
ある関節をエコーで詳しく語れる技量を持っていてもいいし、
そこから遠く離れた関節から運動連鎖的に治せる技術を持っていてもいい。
どちらかだけというのはやめておいたほうがいいだろう。
その中で自分が一番得意にしたい、極めたいと思った手技を深めていけばいい。
それで大学院にいくもよし、その特徴を買ってくれるDrについていくものありだ。
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自分が何がやりたいかいまいちわからない、何が得意かわからないという人はこの動画をみてみよう。