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AT資格を持たない私が「理学療法士がスポーツに関わる」を再考する。
スポーツ現場は厳しい??
「スポーツに関わりたいです!」と学生や経験年数が少ない理学療法士が言うと、養成校の教員やベテランが決まって「スポーツを甘く見るな!」というを一回は聞いたことあるでしょうか。私はあまり聞いたことがなかったのですが。
ただ、実はよく考えると、そもそも「理学療法士が『理学療法士として』スポーツの現場に関わってる」というのもまだ少数派だと感じています。
大抵の場合、「JSPO-ATなどをもってアスレチックトレーナー(以下AT)として関わっている」というパターンだと思います。
「スポーツに関わるにはATを取らないといけないんでしょ?」と言う人も中にはいますが私はそうは思いません。実際にどこかのスポーツ団体でルール上「ATを持ってないと(関わっては)いけない。」というの場面というのはそんなにありません。
もちろんAT、アスレチックトレーナーであることも立派なスポーツとの関わり方です。今回はATとも比較しつつ「理学療法士が『理学療法士として』スポーツに関わるとは?」という点について再考してみたいと思います。
私の活動
そもそもお前は何者だと言う話で、簡単に自己紹介させてください。
臨床5年目の理学療法士です。平日はクリニックに常勤で勤務しながら週末は国体のラグビー成年男子(2020は活動休止)と、大学ラグビーで非常勤のトレーナー業を行っています。国体では「1人トレーナー」としていわゆるAT的な活動、大学ラグビーでは「複数人トレーナー」という立場の人がいて自分はPT的に活動しています。
また、2020年4月に転職してクリニックに移ったのですが、クリニックでは近隣の大学病院からスポーツ系含めた術後疾患のフォロー。転職前の病院では下肢中心にスポーツ系の術後・保存理学療法なども経験してきました。
(2021年1月2日明治大学対天理大学 秩父宮ラグビー場にて)
「スポーツ理学療法」って何を想像しますか?
さて、「スポーツ理学療法」とはいいますが、理学療法士の皆さんは「スポーツ」と聞いてそもそもどのような場面を想像するでしょうか?スポーツというと全く特殊で、新しいことをまた勉強しないといけないのでしょうか?
・いわゆるACL損傷などに対する術後理学療法?
・足関節捻挫、ハムストリング肉離れに対するの保存療法?
・アスレチックリハビリテーションをしているところ?
・シーズンオフなどで「パーソナルトレーニング」していること?
・はたまた「スポーツ現場」「救急対応」のこと?
これらの一部、または全部のことでしょうか?
どれもスポーツに関わっているということというには同じだと思いますが、一つずつ整理していきます。
手術に関してはまさにその専門のDrがいるところでないと経験ができません。そうした術後理学療法に関しては、Drがいるところに身をおくしかないでしょう。保存療法に関しても同じことが言えますが、そのDrが専門としている関節の症例が集まってくるというのが一番自然です。いわゆる一般的な整形外科のところでも捻挫や肉離れも「ちょっと様子を見てね」というところがほとんどで、ましてリハビリ、理学療法のオーダーがでることはまれでしょう。
私の今所属しているクリニックはそうですが、クリニックで術後フォローを受けているところもあります。近隣の大病院、大学病院などが入院のみのリハのみ行っている関係などで術後に関してはクリニックで場所を移してリハビリ、というパターンもあり得ます。
保存療法に関しても、Drに依存するところは(リハビリオーダーをもらうという仕組み上からも)かなり大きいですが、コミュニケーションで解決できるところも大きいです。
例えば足関節捻挫に対して、「なぜ保存療法、理学療法が必要・有用なのか」「しないとどうなるのか(CAI、OA変化など)」などの説明ができる必要があります。
Drと重症度を判別し、可能か限り速やかな復帰を目指すプランはどうしたら建てられるのか。
これは「基本的にリハビリテーションは「攻め」の姿勢がないと意味がない」と言えます。別に機会があれば記しますが、いくらでも遅らせることはでき、目標をいくらでも低くする(復帰を遅らせる、復帰レベルを下げる)ことはできます。ゆえにDrもあまりスポーツに熱心なDrでなければ足関節捻挫でリハビリの処方までださないところもあります。
スポーツ現場とは
さていままでどちらかというと医療機関にいる理学療法士という立場から考えて来ましたが、今度はスポーツの現場からみた理学療法士とは?というのを考えて見たいと思います。
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