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vol.0 プロローグ

はじめに

皆様はじめまして。建築意匠設計を生業としている建築家の飯塚と申します。この度noteにて連載をはじめさせていただこうと思い筆を走らせています。僕は著名でもなければ、すごく洗練されたデザインを生み出せる優秀な人間でもありません。どこにでもいる一般的な建築設計者です。

※僕がどんなことをやっているかは下記URLを眺めてみてください。各種SNSにも飛べますのでよろしかったらご笑覧ください。
https://muraie0413.tumblr.com/

建築設計って自分のやっている事が明確に形として残り、それが社会性を帯びて色んな活動の根幹になっていく。本当に尊い行為ですよね。建築とは文化であり、インフラであり、生命を守るシェルターであり、本当に多様な顔を持つ不思議な存在だよなと思うのです。

建築設計って楽しくて面倒くさい

さて、なんでこんな話をしているかと言いますと、建築とは多様な側面を持つということは前述しました。そしてその完成に向かう過程もまた本当に色々なことを地道に積み重ねていかなくてはいけません。その道のりはクリエイティブなこともあるし、非常に面倒くさい事務処理を淡々と行わなくてなりません。時にはお金のことで交渉も必要ですし、人命に係る責任に押し潰されそうになりながら、歯を食いしばって進んでいくことも必要です。

建築にまつわる学問で出会うのは大半の方が大学に入ってからだと思います。そこでは空間論であったり、デザイン論であったり、構造計画や設備計画を学びつつ、大半はアカデミックな論を自分の知識としてインプットされると思います。メディアを見て、建築家の方々の言論を興奮しながら読みふけり、実際の建築を体験しに色んな場所を訪れ、その体験に感動し、さらに建築にのめり込んでいく方が設計の道を選択されていくと思います。

そこで社会に出ていくとそれまでにまったく体験してこなかった色んな荒波や大きな壁に遭遇する方も多くいらっしゃると思います。当然僕もそんな風に感じていましたし、社会に出て設計をはじめて十数年たちますが今でも色んな障害に当たりまくりです 笑

でもある時から、そんな障害に出くわしても、その障害を乗り越えるのが楽しくなってきました。どうせやるなら、どんな面倒くさいことも楽しく、クリエイティブに乗り越えようと考えるようになり、今では少しずつではありますが、実践できているのではと感じています。

連載の狙い

冒頭長々と書いてしまいましたが、この連載は建築設計の実務の中でやらなければならないことをどうせやるならこんな風にやればうまくいくかもと感じることをつらつらと書いていこうと考えています。

空間論や建築計画など設計手法については色んなメディアや書籍で沢山勉強できます。でも建築設計実務論のようなものって見かけないですよね。もちろん社会に出て所属する事務所や会社で学んで、体験して、人それぞれのやり方を模索されているとは思います。

この連載で書いていく内容は、あくまで僕の主観、僕の経験に基づくことになるとは思うのですが、建築設計実務をもう少し体系的にしてあげることで、今学生の方や社会に出たばかりの若い方の小さなよりどころになるかもしれませんし、経験をお持ちの方やベテランの方が見られれば、自身の確立されていることへの答え合わせ的な側面であったり、やっぱり俺・私のやっていることはいい感じじゃんとニンマリしていただけることもあるのではと思っています。

連載自体は、極力テンポよく定期的な発信を目指してやっていきたいと思っています。Twitter等のSNSでも掲載する毎にお知らせしていきます。コメントや、こんな内容書いてほしい等色々と反応いただけると嬉しく思っていますし、みんなで作る建築実務メディアとなっていければ幸せだなぁと考えています。

次回予告

今回は連載をスタートするお知らせとその動機について書きました。次回からはいよいよ色んなことに触れていきたいと思っています。本格連載の第一弾としては、誰もが理解しているだろう基本設計~竣工までにやっていくフローを振り返りつつ、その根っこにある不可逆性に触れようと思っています。基本設計をするためには、実は○○を知ってないとうまくいかないこと多いよねっていう内容です。

 設計業務のフローと設計スキルの不可逆性を連想させるダイアグラム

次回は上記のダイアグラムを使いながら、まずは設計実務をマクロな視点で捉えていきたいと考えています。

これからはじめていく連載ということもありますが、少しずつより良くしていこうと思いますので、もし興味を見っていただけるならうれしく思います。これからよろしくお願いいたします。

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