謎のカード《「復活」の鬼 ヨミノ晴明R》を紐解く※1/18追記
やあこんにちは。
俺の名前は飯田。
今日もヨミノ晴明Rでゴッドを解体しては破壊するゴッドを選んでいる。
突然だが、お前はこの《「復活」の鬼ヨミノ晴明R》とかいう30円レアを見たことがあるか?気を抜くな、もう勝負は始まっているぞ。
※2024/1/18 ヒメカットの回答、$スザークの回答を追記
ジョルネードの「好きな数選ぶ」処理について修正と追記
フレーバーテキストだけ見てる奴らにとってはジャオウガが立ち上がった衝撃で二回倒れたことで有名だな。
ジャオウガの治世は水のない荒野だったんだ。
第一の能力の《ライオス銃鬼の封》をサーチする能力は大体インクの染みと化しているので覚える必要は無いだろう。お前がライオス銃鬼に風穴を空けられるまでは。
実際のところは本当に使わない。使う必要が無い。
このカードを、このカードたらしめたのは第二の能力だ。
誤裁定爆発!!お前が知らなきゃ誰が知る
このカードだが、遊戯王に明るい諸氏にはお馴染みの裁定モンスター《光と闇の竜》並に公式Q&Aを読み込む必要が出てくる。
問題の一文がこちら
一見すれば《デーモン・ハンド》の破壊対象をこちらが選べるとか、「G・ストライク」の対象を攻撃済みのクリーチャーに吸わせられるだとか、そういう能力だけに見える。
しかし、これは日々複雑化を極めるデュエル・マスターズの深淵の上澄みでしかない。
この「選ぶ」という処理が一体どこまで及ぶのか
俺たちは知らなかったのだ。
これは我々デュエパーティー、並びにDMEDH民を混迷の渦に落としたよくある質問の回答である。
超無限進化・Ω、進化GV・Ωをする際にヨミノ晴明Rはバトルゾーンに限っては進化元とするクリーチャーを選べるという回答である。
「選ぶ」と一文にあれば、それがバトルゾーンを指すものであれば問答無用で干渉出来る。しかし、これは進化のルール上の処理とはいえ記載された一文だったので理解にそれほど時間はかからなかった。一番の問題は他にあったのだ。
「選ぶ」という処理が「いつ」「どのタイミング」で発生するかが記されていなかったのだ。
このタイミングの話の記載漏れはこのカードにとって非常に重大なインシデントであったのだ。
こうして我々は《不敬合成王 ロマティックダム・アルキング》の記載通り墓地、マナゾーン、バトルゾーンの順で処理を行わざるを得なくなり、ヨミノ晴明Rのコントロールプレイヤーは他二体のクリーチャーが進化元に選ばれるのを確認してからバトルゾーンの進化元を選べてしまっていた。
その後翌月に正式な回答があり、無事選ぶタイミングについての言及が為された。
斜め読みすれば墓地マナバトルゾーンの好きな順番で進化元を選べるようになった、とたったそれだけである。
しかし、これで明確にヨミノ晴明Rの介入出来る範囲が絞り込めてきたのである。
《シャドーウェーブ・サイクロン》はバトルゾーンかマナゾーンのカードを対象にバウンス出来る呪文である。
これに対してヨミノ晴明Rはどこまで介入出来るのか、がこれの命題だ。
回答は唱えたプレイヤーがバトルゾーンかマナゾーンどちらのカードをバウンスするか決定した後に、それがバトルゾーンだった場合のみヨミノ晴明Rは介入出来る。
すなわち、これは明確に《シャドーウェーブ・サイクロン》側と《「復活」の鬼 ヨミノ晴明R》側に、能力の処理が出来る権利が移り変わるタイミングが存在していることを指している。
能力処理のいずれかのタイミングでヨミノ晴明Rのコントロールプレイヤーに優先権が回ってしまうこの現象は更なる混迷を極めた。
《深淵の襲傘 アンブレラ=イザベラ》の第二の能力に関する回答。
これは除去する数を指定した場合にどうなるかを示している。
これはデュエパーティーでの処理になるので、通常構築戦において相手Bは存在しない。注目する点はアンブレラ=イザベラ側が処理前に手札とバトルゾーンから山札下に送る枚数を指定している処理が挟まることにある。
分かりやすく理解するならば
「アンブレラ=イザベラの13枚山札下送りの対象をアンブレラ=イザベラ側が指定出来る」と読みかえて
「自身がヨミノ晴明Rをコントロールしている」
と想定すると良いだろう。
実際に指定枚数を宣言するタイミングが明言されている回答を載せる。
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※2024/1/18 追記
ヒメカットの回答が公開され、効果処理前に数を指定すると回答されました。
要点は「相手のエレメントを2つまで選び〜」の部分で、これにヨミノ清明R側が0~2までの数を指定できるのではないかと言われていたが、効果処理前に発生源のプレイヤーが数を指定することとなった。
これはイザベラと同じ裁定が下ったこととなる。ヒメカットはイザベラと同じ「忍者乱舞」出身のカードなので、ここで処理がブレてしまうのであれば発売当時にヒメカットの裁定を公開しなければならなかった。改めて同一内容の回答が得られたのはありがたい限りである。
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これらから《「復活」の鬼 ヨミノ晴明R》は
①「選ぶ」「選び」などと記載されている能力に干渉する
②干渉するタイミングは対象を指定する能力を誘発させたプレイヤーがゾーンと枚数を指定した後
③置換能力なので処理の途中でも選ぶ処理が入れば割り込む
④置換能力で選ぶ対象は、処理上ではヨミノ晴明R側のプレイヤーが選んでいる(霊宝 ヒャクメ-4、同期の精霊)
の4点の性質を持っている(一部急に出てきたが)
※2024/1/18 追記 「好きな数」を指定する能力についての処理が変更されました。以下は1/18以前の裁定に基づいた記述です。
さて、理解出来たところで更に引っ掻き回す回答を載せる。
古い回答なのでライジン天はヨミノ晴明Rと読みかえろ。
《ジョリー・ザ・ジョルネード》の「マスター・J・トルネード」はジョーカーズクリーチャーをコスト合計が10以上になるように好きな数選んで手札に戻すことで発動出来る。
この「好きな数」という言い回しが非常に厄介で、これはヨミノ晴明R側がコスト10以上になるように好きな数指定して戻せてしまう。
前述に述べた「数の指定後に処理」の原則を破ってしまっている。どういうことか。
まずこの問題を分かりやすく理解するために、
「好きな数」選ぶ際にそれを誘発させたプレイヤーが任意の数を指定する
と仮定する。(実際の処理とは異なり、総合ゲームルールに基づけば不可能な数を指定出来ない。)
今回の条件は
ジョーカーズクリーチャー3体
それぞれのクリーチャーのコストが「5」
この場合において「好きな数選ぶ」の処理時に先程の仮定を当てはめて処理する。
そうすると、《ジョリー・ザ・ジョルネード》側が数字を「1」と宣言した場合どうなるだろうか。
ただただヨミノ晴明R側が普通に困っちゃう。
これはジョルネードが《地獄スクラッパー》に変わろうが同じことが起こるので、処理上で明らかなトラブルが発生するようなものは除外されているものとして見ている。
実際は処理上無理な数を指定することは出来ないのだが、あくまで例え話なのでご容赦願いたい。
以上から、好きな数を指定する場合においてはヨミノ晴明R側が数まで指定出来るということになる。勉強になったな。
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※2024/1/18 追記
好きな数を選ぶ処理が変更された。具体的に言うとさっきまで参照していた《ジョリー・ザ・ジョルネード》のよくある質問が意味を持たない文字列に変わっちまったワケだ。ちなみに変更前の回答は削除されている。
《ジョリー・ザ・ジョルネード》による「マスター・J・トルネード」を使用する際にコスト10以上になるように"好きな数"ジョーカーズクリーチャーを選んで手札に戻す、この時にヨミノ清明Rはどこまで干渉するか。
これまではヨミノ清明R側が「数」と「クリーチャー」の両方を指定出来ていた。これは能力の処理前に数を指定する前述の裁定とは異なる処理だったため、「好きな数選ぶ」処理は特殊裁定じみていた。
しかし2024/1/18の裁定変更に伴い、好きな数についても処理前に数を指定できるようになった。
よってこれからは
ジョルネード側が「数」を指定する
ヨミノ清明R側が「クリーチャー」を指定された「数」選ぶ
となった。
この際にジョルネード側が効果処理時に実際に選べない「数」は指定出来ない。総合ゲームルール605.2b「カードや能力が何かを選ぶ場合、指定できる範囲で可能な限り選びます。」とあるので、ここで0やクリーチャーの数より大きい数字は指定できない。
同じ処理だが、併せてこちらも貼っておく
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裁定ギリギリ!ぶっちぎりの難い奴
次に干渉できるゾーンについて述べる。しっかり追いかけてこい!
「無月の門・絶」
これは《深淵の襲傘 アンブレラ=イザベラ》の類似例として顔を出している。
これは《「無月」の頂 $スザーク$》側のプレイヤーが墓地とバトルゾーンからそれぞれ下に入れる魔導具の数を指定した後に、ヨミノ晴明R側のプレイヤーがバトルゾーンから魔導具を選ぶ。
バトルゾーンに魔導具3枚、墓地に魔導具4枚ある状況で$スザーク$側がバトルゾーン2、墓地4と指定した場合はヨミノ晴明R側はバトルゾーンから2枚選び、$スザーク$側が墓地から4枚選ぶ。明記されていないので憶測になるが、「超無限進化・Ω」の回答から$スザーク$側がバトルゾーンと墓地のどちらから先に選ぶかの指定もできるものと思われる。
※2024/1/18 追記 無月の門・絶についての回答を添付 上記内容と相違ない処理を行います。
超無限進化・Ωの《氷結龍 ダイヤモンド・クレバス》は前項で述べたようにヨミノ晴明R側が進化元をバトルゾーンから選べる。
しかし進化元とするクリーチャーの数に関しては超無限進化・Ωを持つクリーチャーの召喚時に指定する。基本的に無月の門・絶と同じ挙動なので併せて紹介した。
これは影響を及ぼすゾーンの範囲を明言している。
一文目の「相手のクリーチャーを1体選び、持ち主のマナゾーンに置く。」ではバトルゾーンのクリーチャーを対象としているためヨミノ晴明Rで選べる。
二文目の「その後、進化ではないクリーチャーを1体、相手のマナゾーンから選び、相手はこれをバトルゾーンに出す。」では選ぶ対象がマナゾーンのクリーチャーであるためヨミノ晴明Rでは選べない。
これまでのおさらいの面もあるのでかなり優しい回答だと思われる。
ゼニスザークと父大を見て分かることは別々のゾーンから同時に選ぶ処理が入ろうが、ゾーンをまたごうが、ヨミノ晴明Rの置換はバトルゾーンでのみ行われるということだろう。まさに置換処理の故の妙である。
この会場で一番強いヤツ
もしヨミノ晴明Rを使う場合、しっかり公式Q&Aを読み漁れ。俺はアドバンスやらオリジナルやらより処理がめんどくせえデュエパーティーとDMEDHでコイツと日夜戦ってきた。だからコイツのことを理解しているし、記事で書いたものが間違っていたとしてもすぐ修正できる。デュエパは一時期黒入りには全部コイツいたからな。
もしお前がこの《「復活」の鬼 ヨミノ晴明R》を理解出来ないまま使うのであれば、もうジャッジを呼ぶしかなくなる。一応円滑な大会進行のためにも、対戦相手に説明出来る力を身につけろ。
でも分からなくなったらすぐジャッジ呼べ!この場で一番強いヤツだ。わかったかっ
あと暫定回答はあくまでその会場での仮の裁定や!それを外に持ち出して引用したら、ジャッジにも迷惑やし、その引用先の暫定回答が合っていようが間違っていようがそれはその時点では公式の回答やない!そしてもしその回答と異なる意見のジャッジがいたら揉める!やから、暫定回答の流布はやめとけ!俺の記事もCSとか裁定の根拠に引用するな。
以上や。散れっ
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