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【限定受注】“とつきとおか”、自然のリズムの中で「待つ」という充実の体験を。触覚のプロと作った、めぐるの漆椀

ー 作り手

「十ヶ月待たないと手に入らないお椀があるらしい」

そんな話からたどり着いたのは、会津で漆塗りのお椀などを制作するブランド「めぐる」でした。

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「めぐるを使って食卓を囲むたび、その手触りや美しさにいつも惚れ惚れしています。」
「手に馴染み、口に触れる感覚が素晴らしいです。」
「特に朝食が、いつもの白いご飯を食べるのに、そそくさと流し込むのではなく、ありがたく味わっているような時間になりました。」

実際にお椀を使っている方々からは、こんな感想が沢山届いているそうです。

多くの人が十ヶ月も待ってでも手に入れたいと思うお椀とは、一体どんなものなのでしょう?

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「めぐる」のお椀は、毎年300セット限定、受注期間は毎年12月15日〜3月15日の3ヶ月間に限られています。作り手も使い手も社会にとっても幸せなかたちを目指す「三方良し」の考え方から“適量生産”を掲げ、このような販売方法を取られているそうです。

「めぐる」の魅力であり、最大の特徴は、“十月十日(とつきとおか)”の制作期間中に、季節ごとの写真付きのお手紙や動画が届き、待っている時間も他にはない特別な体験となること。

お待ちいただく期間は、毎月メールやお葉書などでご自身の器が育つ様子をお知らせしていますので、我が子を迎え入れるように、器のマタニティタイムをお過ごしいただければと考えています。

制作現場から毎月届く便りで、我が子のように器が育っていく様を眺めることで、まだ見ぬ自分の器への愛着と、実際に手元に届く日への待ち遠しさを膨らませてくれます。

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また、制作の途中を実際に見に行くことができる「テマヒマうつわ旅」というツアーも開催されています。工房の中や漆の植栽地など、現場に実際に赴くことで、一つのお椀にどれだけ多くの人の手が関わっているかを実感できます。

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実は「めぐる」の購入者の約半分は20代から40代、そして8割が「漆器をはじめて買った」という人だそうです。

若い世代の“普通の人”たちに「本物の漆器」のことをもう一度きちんと伝えながら届けられなければ、日本の漆器文化はとても限られたものとしてしか残らないと思います。だから、この層の方たちをすごく大事にしています。
今、若い方たちの中でも、自然と繋がっていることの大切さに改めて気づき始めたり、安いものを使い捨てではなく、いいものを長く使いたいという方が増えていることを実感しています。

例え今まで伝統工芸などに馴染みがなくても、触れる機会が無かっただけで、根元となる思いで共感できる人たちは必ずいらっしゃいます。

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「めぐる」を通した経験をもって、漆器やその材料となる木材や漆、そして職人の技術といった、一つの「ものづくり」についてのストーリーを色濃く学ぶことができます。そしてそれらの知識や感動を経て、「めぐる」が手元に届いた時には、ただの器とは必ず違った感情が湧き上がるはずです。

「人生の“食べる”を支える器」を、その制作過程も含めて、長い時間の中でゆっくり楽しんでいただく仕組みです。丁寧に作られたものを、その背景を知りながら長く使い、自然と文化を育む一員になる。そのような優しい暮らしの提案です。

めぐる(親から子へ孫へ)

ー ものがたり

「めぐる」のプロデューサーは、ダイアログ・イン・ザ・ダーク代表の
志村季世恵さんと志村真介さんご夫妻。「めぐる」や「とつきとおか」という素敵なネーミングも志村さんによるものです。
企画・販売を担うのは「漆とロック株式会社」の貝沼航さん。大学卒業後に、祖父の出身地である会津若松市に移住した貝沼さんは、日本固有の漆文化と職人さんたちの姿に魅せられ起業しました。

貝沼さんが当初行っていたのは、各工程の工房を巡り、漆の魅力を伝えるガイドツアー。その活動を重ねているうちに、漆と出会って感動した方に「最初にこれを使ったら間違いないよ」と自信をもって勧められる漆器を作りたい、と思い始めたといいます。
そんな時に、あるイベントに両者が登壇したことがきっかけで出会い、そこから長い時間をかけて丁寧に構想づくりや商品開発に取り組んできました。

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実際に器を作る職人さんの他に、「めぐる」の漆器作りに大きな役目を果たしたのが、暗闇のエンターテイメント「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」のアテンドを務める、視覚障害者の皆さんです。

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視覚障害者の方々は、目に頼らずに日々世界を捉える、いわば触覚のプロフェッショナル。出てくるご意見は、どれも職人さんたちの予想を超えるものだったそうです。その優れた感性をもとに「厚さ」「滑らかさ」「重心」など、見た目では測れない形や持ち心地の良さを、試作品に触れながら追求しました。

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アテンドの皆さんの意見に、職人たちも大いに触発されたといいます。そのアドバイスを元に何度も試作と改良を重ね、実に1年以上もの時間がかけられたそうです。

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そして、ついに「水平」と「日月」という2つの器ができあがりました。

めぐる(メイン写真)

その出来栄えは、アテンドのみなさんが「ずっと持っていたい」「離したくない」と頬ずりをするほどでした。こうして、触覚のプロフェッショナルに認められた器、「めぐる」が誕生したのです。

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ー 想い

「めぐる」では、購入した人の誕生花をオリジナルの図案にして蒔絵を施すオプションや、お椀にするには小さな木片部分をお猪口にした「めぐるのしずく」など、漆器と使う人の関係を深め、広げる方法を常に探し続けています。

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売り上げの一部を漆の植栽活動へ寄付し、その漆が使い手のお椀の塗り直しに使われる。また、その修理の仕事は若手の職人さんが担います。経験を積んだその職人さんは将来、「めぐる」を一から制作するようになる。

この循環に必要なのが、持続可能なものづくりを目指す適量生産。そして、木や漆といった自然素材をよく理解し、四季のリズムや日本の気候に合った“とつきとおか”の制作期間でした。

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「めぐる」の取り組みは全て、日本の漆器づくりの生態系全体を保つことを目指して行われています。

貴重な原料の源である自然を守り、作り手とその技術の継承を絶やさず、
使い手には長く使ってもらうこと。

十月十日(元)

「めぐる」は、器を売るブランドではなく、自然も人も永い循環の中で生きている、その中にいるという体験を届けるブランドだと考えています。

大量生産やスピードが重視されがちな現代の中で、木や作り手に無理をさせないためにあえてリズムを緩め、“待つこと”。しかしそれは少しも窮屈でなく、むしろ私たちに新しい楽しみをもたらしてくれました。

自然と人に、ちょうど良いリズムで育まれた「めぐる」椀。“待つ”という楽しみと共に、生活の中にお迎えしてみたくなってきました。

めぐる×土鍋


ー作り手情報

漆器「めぐる」
※三つ組椀(水平・日月)は毎年の予定数量に達しましたら受注終了となります。他の商品は常時在庫販売しているものもございます。










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