「ちばアクアラインマラソン2024」のデジタルパートを支援。リアルイベントをサポートする、伊藤忠インタラクティブのデジタルマーケティング
コースからの眺望も、ランナーの楽しみの一つであるマラソン大会。東京湾アクアライン上を走る「ちばアクアラインマラソン」では、海の上を駆け抜けるような爽快感を味わうことができ、毎回たくさんのランナーたちが集います。
伊藤忠インタラクティブ株式会社(以下、IIC)では、2024年11月に開催される「ちばアクアラインマラソン2024」のデジタルマーケティングを担当。公式Webサイトの構築やSNS活用などに携わっています。今回は、デジタルマーケティング事業部のメンバーに、支援における手法やこだわりについて聞きました。スポーツイベントのマーケティングに課題を感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。
◎interviewee ----------------------------------------------------------------------
デジタルマーケティング事業部 デジタルソリューショングループ
冨田健介
杉木泰子
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■千葉県最大級のマラソン大会のWeb戦略を担当
――「ちばアクアラインマラソン」の概要について教えてください。
冨田:千葉県・千葉県教育委員会の主催事業で、「東京湾アクアラインを走る」ということが大きな特徴のマラソン大会です。種目はマラソン、ハーフ、車椅子ハーフの3つ。海や里山など、千葉県の持つ地域の特性を活かしたコース設定で、「スポーツの振興」と「千葉県の魅力発信」をコンセプトとしています。また、台湾や中国などのアジア圏からも参加者を募集しており、インバウンドも見据えてスケールさせていく予定です。
――受注した経緯について教えてください。
冨田:14年ほど前、まだ私が書店で働いていた頃からお付き合いのあった担当のいる、外資系の総合広告代理店「株式会社I&S BBDO」が、入札により案件を獲得し、デジタル領域をIICが引き受けることになりました。同社はオムニコムグループのグローバルネットワークを活用して、海外のマラソン大会の多様な事例から最適なソリューションを提案するとともに、長年の国内市民マラソンの運営実績から、それら大会のエッセンスを提供できることを強みとしています。
デジタル戦略を得意とする弊社と連携することで、メディアPRとSNSプランの連携や、デジタルを軸にしたツーリズムなどの充実が図れ、スポーツファンへより強い訴求ができるのではと考えています。
――具体的には、どのような部分を担当しているのでしょうか?
杉木:Webサイトの制作やSNSの活用など、Webを軸にしたコミュニケーション支援が主な役割です。Webサイトについては、ユーザーが目にするフロントエンドだけでなく、問い合わせフォームなどのバックエンド部分も担当しました。SNS活用が本格始動するのはこれからですが、効果的に集客へとつながるよう、運用方針を検討したいと考えています。
冨田:体制については、プロデューサー・ディレクターという立ち位置で私と杉木さんがメインとなって進行中です。また、工程ごとにデザイナーやエンジニアなど、専門性を持ったメンバーにジョインしてもらい、より良いクリエイティブを目指しています。
■「ランナー目線」のUI/UXにこだわり。情報に辿り着きやすいWebサイトを制作
――Webサイト制作について、こだわった部分を教えてください。
冨田:より良いUI/UXを追求し、「ランナーが求めている情報に、すぐ辿り着ける設計」にこだわりました。事前にイベント担当者にヒアリングを行い、「ランナーが何を求めているのか」を把握してからデザインに着手。種目やエントリー時期、種目ごとのコースなどが分かりやすい仕様を目指しました。
また、今回は「スポーツツーリズム」も視野に入れた事業のため、観光情報を提供しているサイトのリンクなども、分かりやすい位置に設定しています。ちばアクアラインマラソンと合わせて、千葉県の観光も楽しんでもらえたら嬉しいですね。
杉木:過去大会の動画を活用したファーストビューも、力を注いだ部分です。やはり本大会の大きな魅力は、「東京湾アクアラインを走る」ということ。どのような場所を走るのかを、より効果的に見せるために動画の活用を提案しました。静止画よりも、大会の様子や雰囲気がしっかり伝わるページに仕上がったかなと感じていますし、関係者の方々からも高く評価していただいています。インバウンドの方々にもたくさん参加いただいて、満足度の高い大会になるよう盛り上げていきたいですね。
――バックエンドについては、どのような部分を意識して進めましたか?
冨田:誰が見ても納得感を得られるよう、丁寧な説明を意識しました。ユーザーが目にするフロントエンドに対して、バックエンドはWebサイトの裏側の部分で、その仕組みに対する理解の程度には個人差があります。今回のプロジェクトには多くの関係者がいて、インフラやお問い合わせシステムの構築について、口頭で説明しただけでは分かりにくいと感じる人もいることを想定し、提案時にはフローや設計図を絵で起こしてから説明するよう心がけました。
■エントリー開始に向けて、SNS戦略や協賛企業募集にも注力
――今後はどのような支援を展開していくのでしょうか?
杉木:2024年3月からのエントリー開始に向けて、現在は活用方針を検討しているところですが、確定後、各SNSでのコンテンツの出し分けや、投稿内容などについても詰めていきたいと考えています。より効果的にSNSを運用していけるよう、レクチャーとレビューを繰り返しながら、I&S BBDOと連携して進めていく予定です。
冨田:協賛企業への告知と募集にも、力を入れていきたいと考えています。現在、協賛料金によって5つのカテゴリーを設けて管理しています。毎回協賛いただいている企業様も多いのですが、新たな企業様も募っていく方針です。伊藤忠グループは、スポーツやアパレル、食品など、さまざまな業界につながりを持っていますので、そのコネクションを活かしてお声がけしていきたいと思っています。
■豊富なデジタル知見を強みに、顧客ごとの課題に寄り添う
――デジタルマーケティングにおける、IICならではの強みを教えてください。
杉木:「デジタル知見が豊富」ということが強みです。弊社では、デジタルマーケティングをメインとしていることもあり、他の制作会社や代理店よりも豊富な知識と経験を持っています。また、各領域において専門性を持ったメンバーが多く在籍しているため、クライアント様が抱える課題ごとに、最適なご提案ができる体制が整っています。デジタルの領域に経験のないクライアント様にとっても、心強い存在となれるよう努めていきたいです。
冨田:「リアルからデジタルへ」をつなぎ、体験価値を最大化できるような提案に強みを持っています。マラソン大会のようなリアルなスポーツイベントは、一過性の体験となるため、デジタルマーケティング領域でどのように戦略を立てたら良いのか、悩まれている方も多いかもしれません。しかし、アパレルなどの小売業の戦略も、スポーツイベントの戦略も、考え方の根幹は同じです。店舗やECサイト、イベントという「箱」の前後で、どのようにコミュニケーションを設計するのかによって、良質なマーケティングに紐づいていきます。今後も、デジタルのプロとしてお客様のさまざまな課題に寄り添っていきたいと考えています。
マラソン大会のようなリアルイベントのデジタル戦略やプロモーション・コミュニケーション設計に悩まれている企業のご担当者様は、ぜひ一度ご相談ください。
ちばアクアラインマラソン2024
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