見出し画像

【解説】「103万円の壁」って、そういうことだったのか……

イケハヤです。

話題の「103万円の壁」なのですが、これちゃんと理解できてる人って、どのくらいいるんでしょうね……。

かくいうぼく自身も、ほとんど理解できていなかったのですが、国民民主党 @tamakiyuichiro さんの固定ポストが非常に勉強になりました。


玉木さんのポストをベースに、個人的に「へー、知らなかった」と感じたところをまとめます。

====

まず、103万円の壁というのは、

・基礎控除(48万円)
・給与所得控除(55万円)

で構成されています。

(MBSテレビの資料より)

国民民主党は、特に「基礎控除」部分を拡充することを提案しています。

具体的には、基礎控除を48万円→123万円に増額する、という内容になっています。

それに給与所得控除55万円を足して「178万円の壁」まで引き上げる、ということですね。

====

で、この「基礎控除」という制度が、思った以上に大切な意味を持っているんです。

もちろん存在は知ってましたが、玉木さんの解説を読むまで、歴史や意義を知らなかったのですよね。

基礎控除というのはそもそも、憲法25条の「生存権」を保障するための制度、とのことです。

つまるところ「生きるために最低限必要なコストを賄う所得からは税金を取らない」という意義がある、と。

だから「基礎」控除なんですね!

これも知らなかったのですが、なんと基礎控除って、1960〜70年代は頻繁にラインが見直されているんですね。

物価が上がったら「生きるために最低限必要なコスト」は上がるので、基礎控除も上げるべき、ということですね。

1960年代は毎年基礎控除が上がっている

でも、なぜか、1995年から基礎控除は見直されていません(この理由はよくわかりません)。

あれから物価も最低賃金も上がっており、実際に生活は苦しくなっているので、どう考えても見直すべきですよね……。

====

そして「財源」についても……。

実は日本の税収は、4年連続で過去最高を記録しています。すごい成長率!!!!国民の富をすごい吸い上げてる!!!!

政府さんは潤ってます

さらに、玉木さんのポストによれば、使われずに残った予算が年間9.1兆円もあるとか……ええええ。

「基礎控除の引き上げは、政府・自治体にとって減収になるから問題だ」

みたいな話が出ていますが、どの口が言ってるんだ……とヘイトがたまりますねw

ただこれは、玉木さんの語るとおり

「財源論ではなく生存権の問題」

と考えるべきなんですよね。

日本人のエンゲル係数(可処分所得における食費の割合)が急上昇して、先進国で最悪水準になっている、なんてニュースも見聞きしました。

生存権を守るために、基礎控除の引き上げ、そしてその他の減税施策、ぜひとも実現してほしいです!

====

別の論点ですが、この玉木さんのXポストが、1650万インプレッションを記録していることは衝撃的です。

兵庫県知事選でも「SNS世論」の存在感が話題になりましたが、この数字を見ても、もはやマスメディアよりも影響力があることを感じさせますね。

というか、マスメディアはぜひとも「基礎控除」の歴史や意義、なぜ1995年から変わっていないのか……というあたりを報道してほしいですね。

「基礎控除」という言葉や意義が理解されないまま報道が加熱し、しかもそこに厚労省が「106万円の壁」の話を持ち込み複雑化、まともに情報が届いていない感覚があります。

みなさんも、自分の源泉徴収票や確定申告書を見直してみると、この「基礎控除」という項目が見つかるはずです。

制度の意味を理解することも、より良い社会を作っていくために大切なことですね。

というわけで、国民民主党に減税がんばってもらいましょう!

いいなと思ったら応援しよう!

イケハヤ
ありがとうございます!サポートをいただけると、高知の山奥がもっと面白くなります!