ENNIVERSARYって知ってる?

画像1

初めましての方は初めまして、エン企画常連の皆様はお久しぶりです。

ENNIVERSARY 6/25-27 3DAYS 無事新しい扉を開け、再び無事閉じることができました。今回は何故、今、ENNIVERSARYを開いたのか。というお話を、つらつらと書かせていただこうと思います。

エンギムナジウムに始まり、エンサナトリウムに続き、エンフェアウェルで展示を最後にしようと、エンフェアウェルの企画の段階でこっそり決めておりました。年齢的な問題もあるし、周りのメンバーの生活環境が目まぐるしく変わり、もう人を集めるのも、準備をするのも限界だし、結婚もしたいし、子供も欲しい。展示の準備に追われて女性にとっての普通の幸せを顧みず好きなことをするのは、もう辞めるいい機会なのかもしれない。ギムナジウムで育ち、サナトリウムで療養し、エンフェアウェルで眠る、ぴったりのタイミングだ!と思ったからです。

それでも私は泳いでいないと死んでしまう魚。二年経つとどうしても、何か生み出さなければ死んでしまう…と焦り始める私は、カナダに渡航前(2020年8月頃)に展示を企画しようと画策しましたが、コロナの第一波に直撃してしまい、そちらの企画は消えてしまいました。又カナダ渡航自体もビザが降りず一年の延長をし、何もかも上手くいかず、自粛の日々にうんざりとしていました。

そんな時、以前からのお知り合いの菫コルセットさんが仕事依頼をして下さり、左右田歌鈴さんがモデルとして呼ばれ、私たちは初めて出会いました。何の打ち合わせもなく撮影した日、私はピン!とこの三人は面白いことが出来るかもしれないと思い、仕事にも関わらず、帰りにご飯食べに行きませんか?と自ら誘ったことを覚えております。

バーミヤンで私たちは何かしたいね、菫コルセットさんと歌鈴さんと私で出来ること、そうだ、展示をやろう!とトントン拍子に話は進みました。当時、コロナ渦中に俳優さんが自殺するニュースが多く流れ、演劇業界、エンタメ業界が苦しんでいることに心を痛めており、知り合いの役者たちの力になれないか、と思っておりました。

有言したからには絶対実行する女を自負する私はもう逃げられないように、その場で撮影日と展示の日を決め、キャスト候補に電話をその場でかけまくりました。昔からの展示のメンバーから気になっていた人片っ端から電話し、そこで電話が通じた人が見事今のキャストになりました。見事、軽率で面白いことが大好きなメンバーが見事揃いました。

新規メンバーは今までの展示を知らない人かつ初対面がほとんどでした。なので撮影当日はみんな大変テンパってたり、不安や緊張するかな、と思っていましたが、やっぱり愉快で頭のネジがちょっとズレてるメンバー、すぐゲラゲラ行きの車中で笑っており、主催の一人はほっとしました。

今までは女性だけの団体でキャストもスタッフも全員女性をモットーにしておりましたがLGBTが世間に認知され初め、性別、生物で選ぶなんてもう古い!今は令和だ!いっそ逆転してしまえ!と男性メンバーが二人、とマネキンのおじさまが今回から参入しました。

一新したキャストに、男性のキャスト、にマネキンと今までのお客様は受け入れてもらえるだろうかと大変ドキドキしておりました。撮影がギリギリだったのでクラウドファンディングの時点でキャスト発表が出来ず、後出しジャンケンになってしまい、ガッカリする方もいるかもしれない…と不安でいっぱいでしたが、キャストが発表された時、楽しみにしています!と言われた時は本当にほっと致しました。

展示の準備期間も緊急事態宣言が延長し続けて、どうしよう、開催するべきだろうか、しないべきだろうか、したところでお客様は来て下さるだろうかと不安でいっぱいでした。しかし、持ってる女たち。見事一週間前に緊急事態宣言が明けた時は心の中でハイタッチをしました。

それでもみんな来てくれるだろうか…と不安でいっぱいでした。初日、平日は人が少ないだろうと思っていたのですが、初日から満員御礼、スタッフが駆け回る姿に私自身びっくりしていました。

このnoteの一つ前の記事で何故、今、展示をやるのか?

と書きました。

アートは娯楽は不要不急のものなのか、本当にそうなのか?自粛下でお洒落もできず、口紅も塗れなくなった日々が続き憂鬱な毎日に何か光を差し込む事は出来ないか?と私はずっと思っておりました。ドレスコードをカラフルに決め、マスクの下に真っ赤な口紅を塗ったっていいじゃないか!そうだ!特別な日を作ればいいじゃないか!そう思って生まれたのが、主を失した誕生日会でした。

思い思いのお洋服に身を包むお客様を見た時、本当に胸がいっぱいになりました。

実は展示の準備期間に家族がコロナにかかり、重症化し、入院をしておりました。いざという時は覚悟して欲しいと言われた時は、やっぱり展示はやるべきではないのかもしれないと、考えておりました。ただ、結論を出すまでは、皆様の不安を煽るべきではないと思い、今の今まで黙っておりましたことをお詫び申し上げます。

家族は無事退院し、ワクチンがかなり行き届くようになり、緊急事態宣言が開ける兆しが見え、私は腹を括ることにしました。

そんな裏話があった、 ENNIVERSARY展は盛況で終わりを迎えることができました。次の扉をいつ開けることができるかわかりませんが、きっといつか又会いましょう!とお客様に挨拶が出来たことを後悔しておりません。斎藤エンの人生は幸せです。普通ではないかもしれませんが、好きな時に好きな人たちと好きなことをして、その作品を多くの方々に愛してもらえる。こんな素晴らしい人生ないじゃないか!と私は思いました。写真家として、イベンターとして、アートディレクターとして、今後も活動を続ける覚悟が出来ました。本当にありがとうございました。

斎藤エン、菫コルセット、左右田歌鈴。

三人の主催の一人として深く御礼申し上げます。

PS .

9月に一年前からずっとお預けだったカナダ渡航も、行けるなら行こう!と覚悟を改めて決めました。本当は一年仕事に穴を空けることをとても不安に思っておりました。けれど今はグローバルな世界を観て、ネオ斎藤エンとして、帰ってきて、沢山の刺激を受けて帰って何倍も仕事をしようと覚悟が出来ました。本当に皆さまのおかげです。背中を押して下さりありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?