インバウンドツアーの失敗事例を徹底解説!ありがちな3つの事例と対処方法【ベンチャーから大手まで】
いーはーです。
今、うえの女子というインバウンドツアーサービスを運営しています。
前回の記事の反響が想像以上で自分でも驚きました。
https://note.mu/ihaa06/n/n93adea53d72d
訪日外国人向けのガイドマッチング事業をはじめる会社が昨年(2018年)に比べ、ぐんと増えましたね。
現在、ありがたいことにベンチャー企業だけではなく、大手企業からもお問い合わせいただいております。
HISのガイドマッチングサービスTravee(トラビー)は早々に撤退してしまいましたが、第二陣となるサービスが次々と誕生しており、やはりこの失敗事例に関しては皆さん調査されるようです。
1年前、私が調べていた頃に比べて新規事業として扱う会社が増えまくっているなと思っています。当時はガイドマッチング事業をやっていた日本の会社は4つあるかないか程度でしたが、今はもう把握しきれていません。リリースを控えている会社のサービスもかなりあるみたいなので。笑
やはり、2020年をあと1年後に控えているからなのでしょうか。
いや、きっとそうだと思います。
やっとみんな本格的に動き始めたという感じなんですかね。
そんな中、note経由で私たちみたいなお金も人脈もない小さな組織に価値を感じてくださる会社や人が案外多くいらっしゃるみたいでして。
噂のトラビー記事がコチラ↓
(まずはこちらからお読みいただけると話がスムーズです。)
https://note.mu/ihaa06/n/n93adea53d72d
最近、そんな方々とお話をさせていただく機会が増えたので、直接お会いした感想というか、みんなが抱えている課題が似ていました。
せっかく挑戦している同業者さんがたくさんいるなら、失敗事例になってほしくないなと思い、
「トラビー記事、面白かったよ!」
という人のために、お問い合わせをくださった方々の悩みをここで共有していければと思います。
きっと、連絡するには至ってないけど、ガイドのマッチングビジネスを考えていて、この記事を見てくださっている方も多いはずなので。
業界ごと前進していけるよう、真剣に書かせていただこうと思います。
前回の記事の反応がかなり良かったので、続編として読んでいただけると嬉しいです。
★東証一部上場企業から小さなベンチャー企業まで共通のお悩み一覧表★
1.チームが技術開発に寄りすぎてコミュニティ運営ができる人不在
この悩み、一番多かったです。
最もスタンダードで直球勝負仕掛けているチームに多かった。
サービス開発をするための人的リソースは十分にあるから、マッチングサービスだって軽々と開発できちゃう。
セカンドビジネスとして新規事業を立ち上げているチームが多いです。
ただ、つくってから運用できる人を組織に抱えていないから、作った後が辛いみたいです。
間違いなく、技術者集団のチームはこの壁にぶつかるので、もしこの記事に開発途中で出会ってくださったのなら、このタイミングで一旦冷静に方向性を考えるだけの価値はあると思います。
もう、ほぼ100%ぶつかります。
結論いうと、コミュニティ運営のできる人材無しにこのビジネスは不可能です。
2.コミュニティ運営のできる人材の探し方がわからない
そんな中、今のチームじゃ厳しいからとコミュニティ運営のできる人材を探している方もいました。
ただ、誤解されている方も多く、、、。
コミュニティ運営のできる人は一重にコミュ力の高い人ではありません。
確かに、コミュ力が高く、人に好かれる力は必須の能力だと思います。
ですが、それだけで務まる仕事ではないのです。
じゃあ、どんな人を起用しなければならないかということですが、こちら資格があるわけでもなく、履歴書に載ることもないスキルとなっているので、極めて発掘するのが難しい人材になっております。
また、本人もそれが価値だということに気づいていないケースが多いです。
では、どんなスキルが必要かというと
オフラインで週間(月間でも、まあ良し!)アクティブ30~50人程度のコミュニティをゼロから作り上げ、2年以上運営し続けた経験のある人
※ただし、お金を支払って労働させているなどの金銭的な拘束を除く。
これが一番わかりやすいと思います。
この、週間アクティブを30~50人ではなくもっと上の数字で運営できている人はもうだいぶスーパーマンです。
実際、20人程度までなら結構いると思います。
ですが、30人を超えたアクティブを保ち続けるのはかなり大変です。
毎週、何かしらの活動にメンバーをコミットさせ続け、熱狂させ続けなければこの状態はつくれません。
学生団体、地域コミュニティ、ボランティア団体、音楽サークルとコンテンツはなんでも大丈夫です。
この、毎週の活動(もしくは毎月の活動)にメンバーをコミットさせ続ける力が最も価値があります。
しかも、お金を支払って働いてもらうわけではなく、メンバーが自ら進んでその活動の場に足を運ぶ状態をつくっているわけです。
所謂、人を雇う という感覚とはまるで異なります。
どんな状態をつくれば人が集まり、自ら進んで足を運びたくなる場所になるのかを真剣に考え、実践できる必要があります。
こういったスキルを持っている人は即戦力です。
ただし、一つ気をつけなければならないことがあります。
それは、これから作ろうとするそのコミュニティを、その人が本当につくりたいと思っていることです。
お金の拘束ではなく、人の想いや気持ちで生まれるのがこういった自発的なコミュニティなので、偽りの気持ちはすぐに見透かされます。
本当にやりたいと思っていない人の周りに人は集まりません。
お金では買えないスキルというところが、大きな壁になりうるのです。
3.オンラインプラットフォーム作りは既に限界。オフラインでのプラットフォーム作りに徹する!
これ、上にほぼフライングで書いてますが、このまんまです。
オンライン上に、いくら数千人の登録者がいようと機能しなければ持っていないのと変わりません。
大抵、初期登録のユーザーを集めることはできるプラットフォームが多いのですが、それだけでは継続は厳しいです。
というか、最初にそんな多くの数字は必要ありません。
最初に必要なのは、自分たちがつくりたいコミュニティの世界観に心底共感してくれて、熱狂してくれる質の高いメンバーだけです。
初期ユーザーは1000人も2000人も必要ありません。
3人の熱狂的な共感者がいれば十分です。
「..............?」
おそらく、頭の中にハテナマークが浮かんだ人がほとんどだと思うので経験談を踏まえて簡単に説明します。
2016年の3月から2年間ほど、私は学生層を対象としたキャリア支援コミュニティを運営していました。
2年間で100人規模のオフラインコミュニティに成長し、毎週の活動へ参加するアクティブユーザー数は約50人、そして毎週新規メンバーが10人ほど参加するコミュニティになりました。
この時のコミュニティユーザー数の推移が面白く
だいたい、こんな感じでした。
ちなみに、これは初月30人いますが3ヶ月後には3人まで一気にメンバーの数が落ち込みました。
何をしたかと言うと、独自の世界観をつくりだし、30人をふるいにかけました。
すると、本当に共感してくれたコアなユーザーの3人まで新規ユーザーは減りました。
これが、後のアクティブ数に繋がってきました。
ちなみに、私たちと同時期に違うコミュニティ運営を始めた他の子は最初に集めたユーザーをなんとかアクティブにしようとメンバーを振るわず運営していたところ、半年後にはコミュニティ活動自体が非アクティブ化していました。(つまり、崩壊していました。)
これに関しては、私の経験談よりもっと大きな成功体験を既にしていらっしゃる方が素晴らしい本を書いてくれているので、ぜひこちらを読んでみてください。
より説得力のある体験談とその要素がスマートにまとめられています。
AWS(Amazon Web Services)の日本法人で初のマーケティング部門の責任者として日本最大規模のクラウドコミュニティを発足させ、大成功を収めました。アメリカ本社も驚くほどのスピードで成長させた、立役者である小島英揮さんの本です。
この本にだいたい全部書いてあります。
4.最強のコンテンツ提供者を発掘するための唯一の方法
じゃあ、どうやって最初の3人を集めるか、ということです。
質の高い熱狂的なユーザーを集める方法は実はそんなに多くありません。
いたってシンプルであり、誰でもできるようなことです。
それは
「数多くの人に会って、ビジョンを話す。」
なんと、これだけです。笑
自分たちのつくろうとしている世界観に金銭的な理由ではなく、そのビジョン達成や活動内容に強い興味を持ってくれるユーザーをただひたすらに探すのです。
最初は強い共感が必要となります。
ここで間違えると、その後全部崩壊してゼロから作り直しになるので注意が必要です。
コミュニティのコンセプトは明確であり、コミットする理由を合理的につくれるよう意識する必要があります。
これさえうまくいけば、(最初の3人さえ確実にキャッチできれば)後はそこから自然と広がっていきます。
ユーザーがコミットできる場所をつくり、どうすればより楽しんでもらえるかだけを考えてコミュニティ活動を続ければいいのです。
満足度の高い活動は、極めて良質な口コミを生みます。
結局、人は楽しそうなところに集まります。
そして、人を集めるための最高の広告は
知らない人がPRしているメディア記事ではなく、友人が実際に参加していて楽しそうにしている声です。
私たちの仕事は、ユーザーの楽しい声を作り続けることです。
楽しい時や充実している時、人はその想いをシェアしやすくなります。
そう、SNSに写真とともにUPされるんです。
インフルエンサーにお金を払ってSNSでシェアしてもらう声ではなく、自分の隣りにいる友人が体験しているSNSのタイムラインほど純粋な声はありません。
極めてシンプルであり、お金のかからない広告を、熱狂的なユーザーの想いによって作り続けるのです。
これが週間(または月間)アクティブの数字を上げる方法であり、強固なコミュニティをゼロから作り上げる最もシンプルな方法です。
あ、ちなみにこちら一つ懸念事項がありまして、結果が出るタイミングのコントロール不可能です。
上で紹介した本の著者である小島さんも言われていますが、いつ結果が出ると断言することが極めて難しくなっています。
それ故、ある程度の経験があり、感覚の掴めている人を起用できたとしても明確に結果の出るタイミングはわからないのです。
これを踏まえて事業計画を立てる必要があります。
5.これらの悩みを解決するための第一歩目とは
さて、いかがでしょうか。
上記4つは私が直接お会いさせていただいた企業さんが実際に抱えていたリアルな課題でした。
じゃあ、具体的にどうするかというお話ですが、私は2パターンだと思っています。
(1)上記を自社でゼロから実践すること。
(2)上記を実践できる会社と組むこと。
恐らく、このどっちかです。
訪日外国人の集客経路を掴むという課題は別で存在するものの、外国人集客を行う前にサービスの提供者となるユーザーを用意しなければ話になりません。
そして、うまく行かずに悩んでいる人たちの大半の理由が
提供者を集められない、もしくは集めてもアクティブ状態を保てない
という課題です。
まずはこの課題をいち早く脱出する必要があります。
さて、この記事を必死に書いている筆者が運営しているうえの女子では(前編で詳しく説明)サービス提供者に関してのリソース、そしてマネジメント方法に関してはここに書いてきた条件はクリアしている状態です。
つまり、ガイドサービスの提供者をアクティブな方法で保つことができる状態です。
しかし、課題としてまだ訪日外国人のメイン集客経路は模索中です。
絶賛パートナー企業を探しております。
・訪日外国人の集客経路確保に自信のある企業担当者の方
・インバウンド専門の国内旅行代理店さん(富裕層向けだと尚良)
・アメリカ、カナダ、オーストラリアで日本への旅行代理店を運営されている方(富裕層向けだと尚良)もしくはそのお知り合いの方
上記のいずれかに当てはまり、私たちの事業に興味を持ってくださった方がいらっしゃればぜひご連絡いただきたいですm(_ _)m
3ヶ月間、ご連絡をくださった企業様にお会いしてきましたが、現在の私たちの状態で次に発展するお話はほとんどありませんでした。
(コンサル事業でもしていればよかったのかもしれませんが。。。)
なので、お会いさせていただいた方々のお悩み解答はこの記事で変えさせていただき、今後は自分たちのビジョンに集中しようと考えております。
ますます増加していく訪日外国人の一人でも多くの方に
「オモイデはニッポンの人だった」と言われる最高のツアーを提供できるように。
これからもうえの女子は邁進していく所存です。
どうぞ、これからもよろしくお願い致します!
そして何より、上記の方々ご連絡お待ちしておりますm(_ _)m
お問い合わせはコチラから↓
ちなみに、運営は和旅合同会社です。
参考までのリンクです。
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