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数年ぶりに再開を果たした店のことを知らせるために、旧友にハガキを送る。

数年前に火事になった老舗のうどん屋さん。
最近、再開されたという話を耳にしたので行ってみた。
幸い一つだけ席が空いていて、待つこともなく、名物の味煮込みうどんを注文する。

待っている間に、仲の良かった高校の同級生が、ちょっと遠くからこの店に通っていたことを思い出した。
「アイツは再開を知っているのだろうか?」
急に、なんとかして教えてあげたい衝動に駆られた。

最近は年賀状のやり取りくらいで、奴はSNSもやってないみたいだし、メールアドレスも知らない。
仕方がないのでiPhoneで撮った店の写真を絵葉書して送ることにした。

ところがプリンターのインクが切れていて、写真の印刷ができない。
ホームセンターでインクカートリッジを買って来て交換するもエラー。
型番を間違えていた。再度、買いに走る。大きな出費になってしまった。

青空を背にした店の写真は、想像以上の出来栄え。
再開の知らせに近況を添え、ともに過ごした時代の記念切手を貼り投函。

結局、気がつけば日もとっぷり暮れ、しかも1万円以上も費やす。
何やってんだか。

でも、これで、奴は、狂喜乱舞してやってくるに違いない!
いや、私より先に訪れていたのかも。


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