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安齋伸彰八段のエピソード



安齋の趣味は散歩



安齋八段は歩くことと旅行が好きだ。
普段から一駅ぐらいは歩く。
というのではエピソードとして弱い。
だから申す越す強めのエピソードを紹介する。

解説後に飲みに行くのが我々の定石だ

東京から京都まで徒歩旅行

安齋八段は東京から京都まで歩いたことがあるのだ。

東海道53次のスタートである大手町から京都の三条大橋までは約500キロ。

1度で歩くと1か月近くかかるので安斎は何度かに分けて歩いた。

東海道を西へ歩き、電車で帰ってくる。

そして電車で前回の場所まで行き、さらに歩く。

という行程を繰り返した結果、京都までたどり着いた。

『一緒に行こう』と誘われても絶対に行きたくない旅行である。

しかし世の中には東海道を歩いて制覇する人が少なくないらしい。

ネットには成功者がたくさん存在する。

しかも安斎が国道1号線を歩いていると『京都まで歩くのか?』と声をかけられることもあった。

そのおじさん曰く、東海道を徒歩で制覇する仲間(変態ではない)がたまにいるそうだ。

解説時は真面目な安斎八段

手合い後に深夜バスで旅行

最近、安斎は夜行バスで旅している。

安齋は手合い後、自宅で寝ていても2時間ぐらいしか眠れない。

どうせ眠れないなら深夜バスで移動してしまおうというのが動機だ。

手合い後、自宅に帰ってシャワーを浴び、
深夜バスに乗ると1時間ぐらい眠れる。

翌日に早朝から観光できるほどには回復できるそうだ。

大きな手合いが一段落した後は深夜バスでどこへ行くか楽しみらしい。

キングオブ深夜バスである東京→博多は出発がやや早目。

手合いが長引くと乗れない可能性があるのでまだ試していないそうだ。


池本VS三浦戦の解説だから 三浦高原産ベーコンサラダを提案した安斎
食べ物は左から三浦産ベーコンサラダ、なんかのアヒージョ、刺身盛り合わせ

弟弟子の一力遼棋聖を鍛える


安斎伸彰八段は弟弟子の一力遼棋聖が院生だった頃に鍛えた。

どんどん強くなる一力の才能を肌で感じた安斎は『これはかなわないな』と悟ったという。

一力遼棋聖の兄弟子だから一力棋聖の解説を頼まれがち

練習碁は1日二局。
一力がプロになる直前は2連敗しないのが安斎の目標になったという。
安齋は若手棋戦で活躍していたが、勝ち越すのは容易ではなかった。

このように自分より年下と互角なのは厄介だ。
将来的には自分が抜かれてしまうと思わせる存在が
目の前にいるのは精神的につらい。

自分がトップに立てないことを意味するからだ。

安齋は各棋戦である程度活躍したが、リーグ入りは遅かった。

リーグ入りも一力に先を越される。

トップに駆け上がる棋士は
勝利→努力→勝利→努力という好循環を味方につける。

『努力が大切だ』と頭で思っていても結果がついてこないと努力が減ってしまう。

シーザーサラダドレッシングをかけてくれるほどやさしい安斎八段

AIと出会って飛躍する

『自分は一流になれないのではないか?』という疑念を払しょくするために安斎は努力を重ねる。

AI(人工知能)が現れた時は飛び付いた。

停滞している成績を打開するためにAIメインの研究に変えた。

オセロ選手にAIでの研究の仕方を尋ねるなど、AIとの付き合い方を模索していく。

その結果、2018年に本因坊リーグ入りして壁を突破した。


今日の対局に勝って笑顔になると願っています。

喜んだのもつかの間、リーグでは八戦全敗で陥落してしまう。
 「AIでの研究で序盤では互角に立ち回れました。
しかしリーグ入りしている人との中盤以降は
思ったよりも差がありました。
一つも勝てなくて残念です」と安斎は敗因を分析した。

本因坊リーグ入りという結果を残した安斎はさらに努力する。

2020年には名人リーグ入りを果たす。

今度は河野臨九段、余正麒七段、芝野虎丸王座に勝利して3勝5敗。
順位が下位なので残念ながら陥落してしまった。
しかし本人としては最大限に手ごたえを感じたリーグ戦だった。

「内容面でトップに肉薄しているという感触はありましたが
今までは結果に結びつきませんでした。
勝利という形になって表れた瞬間は心底安心しました。
最後に連勝できたのも自信になりました」
と安斎は笑顔で語る。

安齋八段がさらに活躍するように応援してます!

最初に『とりあえずビール』と頼んでビールとお通しが来た。
追加の食べ物を頼む安齋八段。


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