余正麒八段のエピソード
本物志向
余正麒八段は本物志向が強い。
高級腕時計を買うときは直営店で買うと決めている。
スーツとYシャツがオーダーメイドなので体形がはっきりわかる。
手合いなどで東京に来た際には、
銀座へ行ってブランド店で買い物するのが楽しみらしい。
一流のものに興味があるのでイニエスタが
神戸に加入した時は観戦しにいった。
友達の沼舘が川崎のファンなので川崎VS神戸戦を見に行くことに。
『神戸のファンなんですか?』と尋ねると
『イニエスタが見たいから言っただけです』と否定された。
自分にも厳しい余八段
余は自分に求めるハードルも高い。
スーツなどがベストのサイズになるように筋トレを欠かさない。
本人が『潔癖症かも?』と言うぐらい、自宅は完璧に清掃されている。
しかも他人の悪口を言わないし、基本的にはいい場所を見つけて褒める。
関西には『いじり』という欠点を指摘する文化があるが余は乗らない。
盤外では素晴らしい人格者だ。
『盤上では少しでも疑問手を打つと徹底的に咎められてしまう。
これは精神的につらい。
盤上でも欠点を追及しない優しさが欲しい』
という声を聴いた。
棋士に対する最大限の賛辞である。