ニュータイプ戦略的リーダーシップ
1.先入観を排除して、白紙でスタートする
様々な意見に対して自分がオープンであり、自由な議論を歓迎することを、日常的に態度や言葉で示しておくことにより、部下の自由な発想力を刺激する。
自分が提案し、推進する活動への反対にも白紙で臨むよう努める。
活動のメリットだけでなく、反対の理由となる活動のデメリットにも心を開いて検討することで、反対側の人たちとも建設的な議論ができる様になります。
賛成者と反対者という対立の構図を作らず、反対の理由に目を向けることが重要です。
意見交換は公平に行う。
役職や担当業務は関係ない。
仲良しグループを作らないことも重要。
耳の痛い意見ほど、価値がある。
2.全員の参加を促し、広く意見を集める
大声でよくしゃべる人の意見だけが意見ではない。
小さな声で言葉少なく話す人にも、きちんとした意見を持っている人は多くいます。
場合によっては話題に直接関係ない人の意見を聞いてみるのもいい。
利害にとらわれない常識に基づいた意見が聞けるかもしれません。
ふだん表面に出にくい声を丹念に拾い集める中から、合理的な考え方が組み立てられたり、進むべき活動の方向が見えてくることも少なくありません。
リーダーの能力の1つにファシリテーション(議論の効果的な進行スキル)があります。
ベテランだけではなく、新人に対して意見を求めることも、業務のシュミレーションとしてトレーニング効果が期待できます。
3.事実と客観的な判断により、合意を作る
どの情報が正しいかを判断するのは、なかなか難しい。であれば、「判断された後」の情報に頼るのではなく、手に入る生データを分析し、「事実」を自分達で組み立てることも考える。
データをミーティングに出す際には、その客観性や合理性を自分自身で確認しておくことが重要です。事前に検討しておくことで、聞き手が納得するように説明できる準備をし、データの正当性とともに疑問点も押さえておくこともできます。データを集めて分析する作業は時間と労力がかかり、我慢と根気も必要です。このことをメンバーや自分自身に理解させ、メンバーを励まし、リードし続けなければなりません。
プロジェクトなどの大規模な活動を行う際には、その活動がなぜ必要かを理論的に説明できるデータを持っている事が特に重要となります。
4.合意されたことは必ず守る
リーダーシップは、管掌する部門を代表してミーティングに出席する。
したがって、議事内容についての事前調査や部内意見の収集や調整によって、実行性の高いコミットメントが可能となります。
状況の詳細を知っているのは常に部下であり、合意事項を実行するのも部下であることを忘れてはなりません。会議終了時に、今回の合意を再確認したり、議事録を送ることは、合意事項の重要性を認識させ守らせるうえで大変有効です。
「常識」として実行すべきです。
5.判断基準を変更したり、誤りを見つけた場合には、すぐに訂正する
問題が生じると隠したがる。
しかし、問題を隠したり、放置することによって、さらに事態が悪化します。どんなに努力しても問題は生じること、問題を隠して事態を悪化させる方が、罪が重いことを繰り返し理解させなければなりません。
これを理解させれば、コミュニケーションの有効性が大幅に向上します。誤りの原因追究また犯人探しも同様です。
まず将来の問題を正すことが重要。過去よりも将来に目を向け、判断して行動することが重要です。もし発覚した問題が、プロジェクトや業務自体に致命的であるなら、活動を中止する必要性も検討します。
意味がなくなった活動を続けることは、単に「効果」を生まないだけでなく、「無駄」を生み出します。問題が発覚したときには、その情報のみを報告するのではなく、必要な対策リスクを作成したうえで、実施の段取りについても事前に検討しておくことが重要です。
6.参加者の責任と権限を明らかにする
担当者とリアルタイムに連絡を取り合い、新たな指示を出すことがどうしても必要な場合、最も確実で直接的な方法を1つ目の方法に選ぶことは当たり前だが、この方法が何らかの理由で使えなかった場合の、第2、第3の方法も一応取り決めておく必要があります。
指示や判断の基準等は数値で明確にする。
「数が多い場合」ではなく、「数が51台以上の場合」という具合。
そして、キャンペーンのような活動では必ず目標を設定するが、目標は若干高めに設定すること。高めに設定することで、斬新なアイデアや新しい視点が生まれるかもしれません。
目標は活動の基準であるので、いったん決めたら変えてはいけない。最終目標が重要になるほど途中経過のモニタリングが必要。途中の計画値を大きく下回るようであれば、すぐに対策を打てるよう、常に準備をしておく。目標の達成状況を担当者全員でチェックできるよう、適当な時期にミーティングを計画しておくのも有効です。
7.定期的にコミュニケーションの場を設け、双方向に情報交換する
今日、最も価値のある資産は「情報」である。
活用できる情報の量と質によって、活動の効率と結果が決まると言ってもいい。
情報収集から内容の把握、情報に基づく判断を、1人の能力で行える時代ではありません。ここに、多くの人たちの情報や知恵を終結できるミーティングの意味と意義があります。
ミーティングが終了したら、できるだけ早い時期に議事録を作成し、参加者に送付することが重要です。議事内容の解釈が、参加者ごとに異なっている場合もあるし、また、時間の経過に従い、確認内容などが曖昧になってしまいます。
ミーティングを何回かに分けて行わなければならない場合には、説明内容や質問に対する解答が一定している事が重要です。その場限りの発言をしない様、十分に事前準備し、ミーティング中に不明な点があれば、宿題として確認した上で回答し直す方がいいです。