「AIの登場によって(囲碁インストラクターはどう変わったのか?)」
こんにちは。IGOcompany-Uです。
教室を運営したり、指導碁をしたりしながら、囲碁でご飯食べてます。
ちなみに昨日、
下にある本を、来週購入しますなんて言いながら、
サロンに行ったらあったので、もう買っちゃいました。
感想はいずれ。
元々個人レッスンを受けてくれていた人と、2年ぶりに会ってレッスンをしてきました。基礎疾患をお持ちの人だったので、コロナの影響でレッスンを控えてたんですね。
やっとお会いできてめちゃくちゃ嬉しかったです。
で、
今日はAI(人工知能)の話。
結論から言ってしまうと、そんなに変わってないかなと思います。
もちろん変わったことも沢山あります。
棋士の手合いに電子機器の持ち込みが禁止され、お昼休憩も外食禁止になったようです。
囲碁インストラクターとしては、使えるツールが増えたので、プラスの面が大きいと思っています。
マイナスの面は、特にないですかね。
強いて上げれば、僕は去年オンラインの国際棋戦に日本代表として出たんですが「相手がAI使ってないかな」と、ちょっとだけ心配になったくらいです。
対面でないネット碁の世界では、相手がAIを使ってるんじゃないかと、疑心暗鬼を生ずる可能性が増えてきました。
「AIの発達によってなくなる仕事/なくならない仕事」って記事を検索して、いくつか読んでみたんですが、人はより「遊ぶ」ようになるんで、囲碁を教える(伝える)仕事はなくならなそうだと考えています。
基本的に、人間同士のコミュニケーションが必要な仕事は残る可能性が高いんだそうです。
だから、
副業として「囲碁」を選択する価値はあるんじゃないかと。
囲碁を教える人、増えて欲しいです。
人類の最後の砦(だった)囲碁が、アルファ碁に破られたのが2016年。
Wikipediaより「AlphaGo」。
今思うと李世乭先生が1勝したのも本当に凄いことですね。神の一手って言われたりしています。
そこから世界的にもAIブームがきました。
そして、AIの登場によって囲碁の世界も変わりました。
最初の衝撃は凄かったですね。
囲碁の価値がなくなるんじゃないかと思ったりしたものです。
でも、全然そんなことはありませんでした。
人間より早く走れる「車」が登場したからって、陸上競技の魅力がなくなくならなかったのと同じように、
囲碁を打つ喜びや楽しさは失われていません。
上手く使いこなすことで囲碁の世界は広がっていくと思います。
ちなみに、Twitterで「囲碁インストラクターが、AIを使って講義している」と批判する意見を見かけましたが、
僕も説明したい棋譜をAIにかけてから教材を作ることはよくありますし、使い方次第なんだと思います。
生徒さんにどの部分を伝えるかが重要ですからね。
今は頻度はだいぶ少なくなりましたが、
疑問とか勝負所を、研究会にお邪魔して棋士の先生に質問することもよくありました。
これって同じことなんだと思います。
ただAIは「この手が良い手です」と表しても、
何故それが良い手なのかは説明してくれないので、それをかみ砕いて解説する必要はありますね。
なので、この手の意味を説明する能力が、囲碁インストラクターには必要なんだと思います。
棋力とは別に、言語化する力が大切です。
AIの登場した頃は、本を買い漁って、めちゃくちゃ勉強した記憶があります。
「先生なんでこう打つのが良いんですか?」と訊かれた時に、説明できないと、囲碁でご飯食べれないですからね、
AI初期の頃に、よく読んだのはこの3冊です。
Amazonで調べると、他にも凄い数のAI関連の囲碁の本がありますね。未読のものも多々あって、ちょっと反省しています。読まねば。
ダイレクト三々がたびたび対局に現れるようになった時も、めちゃくちゃ勉強しました。一力先生の本を何度も読み返しました。
囲碁インストラクターとして、今までの知識で説明してたことが通用しなくなっていったので、AIの登場はあらためて勉強する良い機会だったなと思ったりしています。
ちなみに、これはAIと関係ないんですが、
前々から思っていた「講義をする時のポイント」もひとつ紹介します。
良く使っている方法なんですが、「今日はここのトコロだけ覚えて帰ってもらえば大丈夫です」など、説明したい箇所を絞る事が重要です。
テレビの解説の影響だと思うんですが、全部説明しようとするとボヤケタ講義になってしまいます。その時の状況を説明しながら番組を進行することと教室で講義することは別物だと思った方が良いと思います。
生徒さん、全部覚えるの大変ですからね。
AIの登場によって、驚くほど色んな事が変わりましたが、囲碁の根本的な魅力がなくなるワケではありません。
個人的に、伝え方を工夫したりして、AIを上手く活かしていければ良いなと思っています。