「あっ」と言ってしまう

「〇〇くんってさ、なんでいつも「あっ」って言ってるの?」
高校生の時、ふと同級生の部員からそう問われて、初めて自分にその癖があることに気付き、顔から火が出るほど恥ずかしかった。その時なんて返したかはよく覚えていないけど、まともに答えられたとは思えない。

今でも返事をしたり話をするときに頭に「あっ」と言ってしまう。普段陰キャ過ぎて声を出していないから、声を出せるかの確認のために「あっ」と発声しているのだと言い訳することもできる。でも正直無意識だ。

おそらく発声の確認説も一理あると思うが、陰キャはだいたい自分の世界にこもっているので、誰かと話をする場面が少ないし想定もしていない。だから突然声をかけられた時にびっくりして「あっ」と言っちゃうし、声をかける時も自意識過剰すぎて「あっ、あの~…」とひどく低姿勢(のつもり)から入ってしまう。

自覚してからは抑えようと意識して「あっ」と言わないことを心掛けた。だがしばらくすればその意識も抜けてしまい、また「あっ、分かりました」なんて腑抜けた返事をしてしまう。気づいては引っ込めて、また忘れるの繰り返し。

こればっかりは対人経験を増やすことで徐々に無くしていくのが一番の、そして陰キャにとっては最難関の解決策であろう。それか「あっ」を超高速で言って相手に気付かせない方法もあるかもしれない。こんなことばっか考えるから成長しないんだよ。

今これを執筆している間、向こうから「面接の練習とか懇談会とか手伝うよ!もう卒業確定したからなんでもやるよ!」とリモートで会話している様子の声が聞こえてきて、何にもやってない自分にもちょっとずつ食らいながら、なんて情けないことを書いているのかと悲しくなってきました。今すぐ将来について考えようと思うので、ここで終わります。

いいなと思ったら応援しよう!