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【売れるマーケ】時には、サービスを削ってみる。
「商品で差別化できない時代だから、
お客さまとの心の繋がり、
サービスをもっと充実させなければ……」。
小さな会社・個人商店のオーナーは、そう考えがちです。
これは正しいことなのですが、間違いでもあります。
確かに、お客さまとの繋がりを強固なものにすることで、
常連さんが増え、売り上げにも結びつきます。
しかし、「お店の人とのやりとりが楽しい」
というお客さまばかりではありません。
一方では、
「単にモノを買うだけなので、そんなものは必要ない」
と考えるお客さまが多いのも事実。
接客を煩わしいと思っているお客さまに話し掛けると、
嫌がられて、もう来てくれなくなるかもしれません。
では、どちらがお店にとって、
正しい選択なのでしょうか。
それは、業種や客層によって、違ってきます。
比較的、高級・高額な商品を扱い、
雰囲気やイメージを大切にしなければならない業種なら、
それなりのサービスが必要となります。
お客さまも、そういう扱いを望んでいます。
難しいのは、日常的に必要とする商品を扱うお店です。
サービスを求めるタイプと拒否するタイプが、
混在しているからです。
その対処法は、お客さまに合わせて、
使い分けるしかありません。
お客さまの行動を観察したり、
ひと声掛けてみて、その反応によって、
接近するかどうかを見極める必要があります。
あるいは、
お店の方向性をどちらかに決めてしまうことです。
徹底したサービスを提供するか、セルフ方式にするか。
お客さまの名前を憶えて、声を掛け、
前回買ったモノまで記憶している
店員さんがいるケーキ屋さんは、
お客さまとのコミュニケーションによって、
業績を伸ばしています。
店主が着ぐるみを着て、お客さまに話し掛け、
子どもたちを喜ばせることで成長している、
リサイクルショップもあります。
逆にサービスを削った例としては……
寂れた商店街のお店が数店集まり、
買い物カゴを使う、スーパー方式にして、
復活した例もあります。
夕食無しの1泊朝食つき、あるいは朝食も無し、
という“泊食分離”の旅館が増え、
若い人を中心に好まれています。
最近では、泊まらない、“0泊2食”というプランも
人気を集めているようです。
あまり時間が取れない、という人が、
1日で旅行気分を味わうために利用しています。
このように、サービスを削ることで、
お客さまが集まって来ている例が、たくさんあります。
“親切丁寧”ばかりが、
サービスではなくなってきたようです。
見極めが難しいところですが、
お客さまを観察していれば、見えてくるはずです。
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