接客は、商品以上に意味を持つ。PART1
商品を買っていただくには、
お客さまをどう口説き落とすかを
考えなければなりません。
それは、セールスのテクニックだけの問題ではなく、
お客さまをおもてなしするための
心構えの問題でもあります。
愛する人に振り向いて欲しいがために、
毎日ラブレターを書くのも“手法”としてはありますが、
それだけでは心は伝わりません。
自分自身を磨いたり、相手を思いやる心を学んだり、
伝え方も知る必要があります。
つまり、
告白する前に「準備」をしなければなりません。
これが、『接客』の第一歩なのです。
テクニックを憶える前にやるべき準備編なのです。
お客さまに気持ちよくお越しいただき、
心地よいひとときをお過ごしいただき、
満足してお買い物、飲食していただく。
これが、“お客さまに尽くす”接客の基本なのです。
当り前といえばそれまでですが、
これができていないから、潰れるお店が多いのです。
商品の善し悪しだけでは、
これだけたくさんのお店が潰れることはありません。
商品にそれほど違いはないのです。
お客さまを満足させられるかどうかなのです。
だから、「接客は、商品以上に意味を持つ」
といっているのです。
では、満足していただくためには、
何を準備しなければならないでしょうか。
●お店の経営理念を理解しているか。身についているか。
●お客さまを思いやる心、感謝の気持ちを持っているか。
●売っている商品の社会的位置づけをわかっているか。
●生活シーンでの商品の役割、
つまり、深い商品知識を持っているか。
●接客のテクニックを身につけているか。
これらの項目が、基本的な条件として挙げられます。
店主および接客担当者は、
最低限身につけておかなければいけません。
それでは、物理的な準備には何が必要でしょうか。
お客さまに来ていただく前に、やっておくべきことです。
■商品・お店の準備
●商品はすべて揃っているか。
抜けているものはないか。
あれば、直ちに補充しておく。
●店内はキレイに掃除できているか。
不要なものが出ていないか。
●照明・音楽・ディスプレイは、整っているか。
■その他の準備
●POP・プライスカードなどはすべて出ているか。
●カタログ・パンフレットなどは揃っているか。
●備品・消耗品などは補充しているか。
こうした心構えと物理的な準備ができて初めて、
お客さまをお迎えすることができるのです。
愛する人に振り向いてもらうのは、
簡単なことではありません。
労をいとわず、
できる限りの努力をしなければなりません。
これができれば、
繁盛店経営のスタートラインに立てるのです。
そう、スタートラインに立てるだけです。
そこからやっとレースが始まるのです。