見出し画像

一部の人の盛り上がりで終わらせぬよう

10年ぶりに関わりを持つことにした「まちづくり案件」。早くも少々危機感を抱いている。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

仲良しクラブには地方都市の再生は出来ない。良くて現状維持だ。現状維持ということは下降線から抜け出せない、つまり衰退は続くということだ。それは直近10年を思い返せば判る

他人ごとではないからこそ共感できるスタンスの事業体(本件にはビジネスの視点も必要とした)にも合流したが、早くも私が常に避けるべきとしている「手段の目的化」の傾向が顕在化している。
「手段の目的化」は、まちの活性化を目的としたイベントを企画する市民グループが陥りやすい。活性化の目的は忘れ去れ、いつしかイベントの開催、無検証な継続が目的にすり変わって行く。違和感を口にしようものなら、たちどころに仲間外れだ。その同調圧力たるや、人格攻撃から業務妨害まで手段を選ばぬ者さえいたほどだ。

話を戻そう。何かを決めて実行に移して行くはずであるべき会議が、今の時点で「会議を開くこと」が目的になりかけている。少なくとも私の目にはそう映っている。当初感じたイエローコーションは既にレッドアラート、コミュニケーションの不足は事業体中心をブラックボックスにしてしまい、私同様共感から行動に移した人たちの発想力や行動力を引き出す方向を見せていない。
そこに他意も無いのは判る。しかし舵が固定されてしまうと僅か3か月後に迫った方向性の確認とデータの収集を目的にした最初の事業が、公費を投じるにもかかわらず目の粗いものになってしまう懸念が生じる。「僅か3か月」という私の認識だが、大多数の人たちは「まだ3か月もある」と考えていそうだ。これも大きな落とし穴になる。ゆえにそれは指摘した。

始まったばかりだろうとの異論はあるかもしれないが、そのタイミングだからこそ大事なのだ。このままではズルズルと、みんなが持っているであろう問題意識をエネルギーに変えることができずに終わってしまう。幸いにして代表者が問題提起について検討を約束してくれた。
まあ、『面倒なヤツが入り込んできた』とは思われただろうが、暴れ馬を乗りこなせない人ではないと思っている。


ゆえに方針転換。オレがオレがと出しゃばらないという姿勢は変えないが、主張はしよう。
衰退を続ける自分たちのまちを横目に永遠にまちづくりを語り合うだけの仲良しクラブになってしまわないよう、牽制球は投じよう。オブラートに包んで真意が伝わらないなら、オブラートに包まず誤解された方がマシだ。経験則からも、その方が解決も早い。自分にも何かが出来るかもしれないと思っていながら言葉にできていない人の代弁をしよう。今の進め方が良いのか良くないのかの判断がつかないなら材料は提供しよう。

決して仲良しクラブ的な交流を求めて加わる人を否定しない。しかし組織のマインドの主流、本流となってしまうのは好ましくはない。
「いいね」だけで物事は進まないのだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?