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そこまでやったか「ラリーアート」【diary】
本稿は、「日記の先払い」。
noteは「現在進行形の自分」を基準に構成しているため、かつて在籍した三菱自動車や深い関わりを持ったモータースポーツ活動については落とし込んだ著書の紹介が主で、掘り下げた記事を掲載したことはほとんどない。
そういったこともあり、noteでこのような記事があったことを知らずにいたのは己れの不明を恥じるばかりだ。
言うまでもなく(いやnoteでは説明が必要だ)私が三菱自動車に在籍した時代に存在したモータースポーツ事業子会社の「株式会社ラリーアート」と、現在の三菱自動車の職制組織である「ラリーアートビジネス推進室」は性質が異なる。
残念ながら担当部長である増岡浩理事(パリダカ優勝ドライバー・現監督)、旧ラリーアート社に在籍し他社を経て現ビジネス推進室で復職の(と言っていいだろう)Tマネージャー以外の方々との面識はない。
だが私も、三菱自動車のモータースポーツ活動復帰の見えない時期から「その日」が来ることを信じて、かつての戦友たちと共に備えていた。やがて志ある後輩たちの活動を陰から支援する機会に恵まれる。
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また戦友の海外ラリー出場(奇しくも三菱ラリーアート復帰戦のAXCR※2022)に際しては三菱自動車のビジネス上でノイズとならぬよう、事前に広報部を経由して事実上の公認を取りつけて「RALLIART」を車体に表示した。
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旧ラリーアート社と現在のビジネス推進室の違いは、そんなユーザー支援の有無にある。
旧ラリーアートが三菱車での出場選手に可能な限りの支援を行っていたのに対し、現ビジネス推進室はその名の通り現状では基本的に自社のメリットを追求する組織。
三菱自動車の現況を考えれば至極当然であるが、むしろできないことを我々「ラリーアート育ち」のモータースポーツ人材が、個人ベースながらプライベーターを(細々とだが)支援していることは誇りに思っている。
かく言う私も、まだまだ現役(のつもり)。三菱自動車のモータースポーツ活動の源流であるCMSC(コルトモータースポーツクラブ)に属し、
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イグニション・ポイントのnote記事でラリーアートビジネス推進室がモータースポーツ活動の三菱自動車の経営への影響力について、そこまで詳細な調査と検討を行っていたことを知り、更なる新生ラリーアートの活躍とビジネスの拡大を期待せずにはいられない。
イグニション・ポイントには、深甚なる感謝の意を表したい。
※ AXCR
例年8月にタイを中心に開催されるアジアクロスカントリーラリー。雨季と重なる過酷なラリーである。
今日は岡崎(技術センター)から後輩がやって来る。
我が盟友・増岡浩は「技術の継承」を掲げてラリーアートの復活を成し遂げたが、我々は「スピリットの継承」をテーマに取り組んできたと言っていい。小さいながらも、こちらも実を結んでいる。Sprit Lives On.