ぷらっと鉄道旅行 ⑪4私鉄サイコロの旅 2. 川崎大師から横浜へ
3-1. お知らせ
お久しぶりです。投稿間隔が開いてしまったため、現行シリーズの今後の予定についてお伝えします。
鉄道ダイヤを考える❶ 京葉線編 第4〜6回
投稿準備は完了しており、順次投稿予定。2024年12月を以て、「ぷらっと鉄道旅行63」内にて投稿予定の「房総地区鉄道利用実態調査」の2件を除き、第7回「2025年3月改正の明暗」を投稿して完結する予定。
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※14,000字の特級呪物の方がこのシリーズより伸びる速度が早いという事実
4. 大師と下町
小島新田に到着したところから再開。とはいえ、乗車電は小島新田に着くと僅か3分でそそくさと折り返してしまうため、改札再入場をしてきっちり運賃を精算し、急いで車内に戻った。
行きと比べて混雑率は圧倒的にこちらの方が上であり、大師橋の時点で混雑率は30%に達した。東門前とさっき見た気がする景色を眺めていると、川崎大師でかなりの客が乗り込んできた。まだ9時50分なので、恐らくこれは大半が地域利用だろう。この時点で乗車率は80%に到達。なんて思っていたら、次の鈴木町で川崎大師のどではないもののやはり少なくない量の人が乗ってきた。小島新田行の時は鈴木町ではあまり降りなかった気がするのだが...。やはり川崎に出る人が多いのだろうか。港町での乗降はなく、1949年に廃止された開業時の川崎駅こと六郷橋を通過すると、あっという間に終点の京急川崎に到着。この時点でまだ10時は過ぎていない。
これで大師線完乗を達成したので、後は京急蒲田で出した出目の目的地、生麦に向かうだけだ。しかしやはり生麦も普通しか停まらないため、京急川崎では普通に乗らなければならない。
5. 衝撃の短編成
2階ホームに戻ると、程なくして乗車する普通神奈川新町行がやってきた。6両編成である。この駅で快特京急久里浜・金沢文庫行を待避するようだ。やはり快特が爆速すぎる上に本数も多い分、京急の普通には退避がつきもののようだ。
4分間の停車ののち、京急川崎を発車。私が乗り込んだ1号車では快特へ乗り換える客の方が多く、最終的に私とファミリー2組とその他数人を車内に残して全員が京急川崎で降りるか乗り換えた。京急川崎〜横浜間には途中10駅あり、終着の神奈川新町まででも8駅あるはずなのだが、まさか8駅分の需要ってこれだけ...?
京急川崎を出て最初の駅八丁畷での降車は0に近く、若干名の人が乗り込んでくるだけであった。南武線浜川崎支線との乗換駅らしいが、隣に川崎という便利な駅がある以上、ここで乗り換える人は一体何人いるのだろうか。1号車は今も平和である。
鶴見市場、京急鶴見と進んでいくが、各駅の乗降は少ない。京急鶴見に関しては駅前はかなりの発展がみられたが、やはり皆品川方面へ向かうのだろうか。
JRの線路と合流し、花月総持寺を過ぎると、目的地生麦に到着。この列車、なんとここでエア急逗子・葉山行・快特三崎口行・エア急逗子・葉山行を待避するため10分も停車するようだ。さらに同一種別・同一行先の列車を1度に2回も待避しており、もはや2022年当時だったら「迷列車で行こう」で取り上げられていそうなレベルである。流石に10分停車は過去10回鉄道旅を行ってきた私でも、信州に行った際に普通列車で小淵沢~高尾間144分耐久乗車をした時の大月13分停車しか過去に類がない。停車時間2桁は関東ではあまり見ないのではないだろうか。しかも同じ行先・同じ種別の列車を2個待避している。もうメチャクチャである。しかもこの光景、さっき見た気がする。完全にデジャヴです、本当にありがとうございました。というかさっきの鮫洲といい、何でこうも待避駅しか引かないのだろうか。
何はともあれ、先に進むためにはサイコロを振らなければならない。さあ出目は...
………………。
いや、確かに待避駅を引くと進みやすくていいんだが...。楽じゃエンタメ的に面白くないでしょうが。読者もう9割ぐらいブラウザバックしてるぞ?だから第1話の閲覧回数が3桁いかないんだよなぁ。
しかし、引いてしまったもんは仕方ない。次の目的地は乗車電の終点神奈川新町である。
猛スピードで通過していく快特の風圧に負け、普通列車が揺られる。この体験をもう何回したか分からなくなってきた頃に、10分の停車を終えた列車は生麦を発車。そういえば停車中に京急1000形1800番台という新車が来ていたなと思い起こす。何でも車内通り抜けが可能になったらしい。防災のためだろうか?
ここまで京急川崎から苦楽を共にしてきた(?)ファミリーは京急新子安で降りて行った。結果として車内には私と途中駅から乗ってきた十数人が取り残され、賑やかだった車内は再び静かになった。まあ別のファミリーが残っていたので、子安手前からまた賑やかになってきたが。京急新子安を出ると、目の前にはJR新子安の改札口が見える。もう少し離れていて、少し歩かなければならないと思っていたので、ここまで簡単に乗り換えられるようになっていたのは興味深い。乗り換える客がいるかどうかは別として、だが。続く子安での乗降は全くなく、結局そのまま終点の神奈川新町に到着。しかし神奈川新町にはやけに人がいた。利用は鶴見市場や生麦より少ないはずなのだが、この利用客たちはどこから現れたのだろうか。
列車は終点となるここ神奈川新町で車両交換を行い、普通浦賀行として再出発するようだ。そうそう、神奈川新町に着いたからにはサイコロを振らなければならない。
このサイコロはエンターテインメントというものを何も分かっていないようだ。出目はまたしても「3」、つまり横浜である。ありきたりすぎてもはやコメントすら思い浮かばない。当時の筆者もとうとうサイコロを映すのすらやめてしまった。
神奈川新町での待機時間は約3分。その3分の間に快特泉岳寺行が通過していった。
神奈川新町は快特は相当な速度で通過していくことが多く(とはいえ巨大踏切があることもあってか周辺駅は遅い)、この快特も推定101.2km/h出して通過して行った。やはりホームから見るとこの手の通過はかなり早く感じる。流石にここまでの速度で列車が通過していくとは思っていなかったのか、子供の賑やかな話し声は一瞬にして爆速通過する快特への恐怖から来る阿鼻叫喚の叫び声へと変わってしまった。そして車両交換を終え、快特の後に普通浦賀行が入線してきた。
と、思われたのだが…
子供の叫び声で阿鼻叫喚になったホームに追い打ちをかけるように快特京急久里浜・金沢文庫行が通過していった。さらに推定速度は先ほどよりも速い113.5km/hである。
とはいえ子供の好奇心というものは恐ろしいもので、快特の後ろから普通浦賀行が向かってきているのを見ると、彼らの興味はすぐにそちらへと向かった。
は?
私の目が節穴でなければ、先ほどまで乗っていた普通列車よりも短く見えるのだが… しかも私が待っている位置に来るまでもなく止まってしまったし。
そう、車両交換後のこの普通浦賀行、
4 両 編 成 な の で あ る 。
神奈川新町の先には、横浜・上大岡・金沢文庫といった名だたる駅がある。しかも快特は通過駅が多く、拾いきれない需要だってあるはずだ。しかし、この列車はなんとその大都会横浜に4両編成で殴り込んでしまうのである。横浜に乗り入れる最短編成は、JRが成田エクスプレスの6両(特急を除けば横浜線から乗り入れる8両)、東急・相鉄・横浜高速鉄道が8両、横浜市営地下鉄が6両であり、4両で横浜に殴り込む列車など聞いたことも見たこともなかった。というかそもそも、大都会に4両で殴りこむのはいくら需要の少ない普通とはいえ常軌を逸しているとしか言いようがない。各地に殴り込む最低両数は、大体の巨大駅で6両である。そういえば、さっき生麦で見かけた普通も4両だったような… 京急がカオス鉄道であることは以前から知ってはいたが、いざ乗ってみると何から何まで常軌を逸しすぎである…。
車内はどこからともなく現れたファミリーたちと乗り継ぎ客が集中したことで、案の定さっきまで6両で空気輸送(混雑率15%とか)みたいもんだったのが嘘のような混雑具合。混雑率80%はいってる。もしかしたら1号車がガッラガラだっただけで他の車両には座席全部埋まるレベルの人が乗っていたのかもしれない。大量のファミリーの中に1人混じる鉄オタ、あまりに窮屈さを感じる。
電車というものはいつだってパーソナルスペースという概念などない窮屈なものである。しかし、当時の筆者とてれっきとした満員電車歴1年半の満員電車の名人なので、これくらいでは何とも思わない。前面展望を眺めつつ、京急東神奈川・神奈川を素通りすると、列車は京急最多利用客数を誇る横浜に到着。
下車客の波に乗って電車を降り、駅名標を撮ったことで、晴れて1区・京急を走破するに至ったのであった。
次回、2区・相鉄。お楽しみに~。
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鋭意製作中… 今年中に上げられるよう頑張ります
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