ナットウナンテ!〜iGEMを振り返って〜
お久しぶりです!wetのリーダーを務めていました、羽藤慧です。
iGEMの振り返りを書くにあたり、まずは今までGrand Tokyoを支えてくださったたくさんの方々に心の底からのお礼を申し上げたいと思います。たくさんのご支援なしには、私たちは大会に参加することすらできていなかったと思います。
今まで私たちを支えてくださり、本当にありがとうございました!!
さて、ここからはjamboreeまでの道のりを時系列順に振り返っていこうと思います。
3月頃にwetのリーダーに抜擢していただいたのですが、当時の私は合成生物学の初心者もいいところで、本当に私でいいのか不安で仕方がなかったのを覚えています。ですが、とりあえず知識をつけようと思い、バイオビルダーを読んでクイズを作って、とするうちに遺伝子組み換えの知識が蓄えられていきました。最後までwetのリーダーとしての務めを果たせたのかという点には疑問が残っていますが、この役目を任せてくれたチームには本当に感謝したいです。
3月頭ごろから実際に研究に向けて動き始め、3〜6月にかけてテーマ決めを行いました。
その際、私が食べ物の研究をしたかったということもあり、思いつきで納豆の研究を提案したところ、妙に説得力があったようで、テーマが納豆に決まってしまいました。実はこのテーマで後々苦戦することになるのですが、「納豆」を掲げてクラウドファンディングも始めてしまったため、引き返せず、チームメンバーを茨の道に引き込んでしまったことを密かに反省していました。最終的には「ナットウキナーゼの増産」に決まりましたが、せっかくなので没になったテーマを少し紹介すると、
・納豆由来の抗菌ペプチドの合成
・高リコピン納豆の生産
・ねばねばしない&匂わない納豆
などなど、まだまだたくさんあるのですが、色々と紆余曲折したことが伝わるかと思います。
7月頭にやっとナットウキナーゼに研究テーマが決まったのですが、ここからもまた大変でした。まず、とにかく時間がない。wikiフリーズを考えると、9月上旬には研究を終わらせたいのにたったの2ヶ月しかない。おまけに私は受験生なので、8月中旬と9月になると絶対にラボに通えなくなることがわかっていました。大きな焦りと不安を抱えて始めた研究は、その不安が的中するかのように、軌道にのせることにかなりの時間を要しました。その要因として、納豆菌は大腸菌よりも遺伝子組み換えの段階が多く、計画の見通しが立てづらかったことが一つ挙げられると思います。また、複数のメンバーで回していたために、引き継ぎがうまく行えず、実験を始めるまでのキャッチアップに時間を取られたことも研究が滞る要因となってしまったように感じています。そんな大変な状況の中でも、私たちの研究を支え続けてくださった、末次研の方々、特に矢野さんには本当に感謝してもしきれません。
8月になっても研究は思うように進行せず、最終的にすべての実験が終了したのは9月下旬、wikiフリーズの直前でした。そのせいもあり、wikiの文章作成など色々な活動が遅れてしまったためにwikiが間に合わず、今回のような結果になってしまったと考えています。この点については、wetのリーダーとして十分に研究進度を管理しきれなかったこと、受験生であるために完全にiGEMに時間を割くことができなかったことに非常に後悔が残っています。
10月のJamboreeも行きたい気持ちでいっぱいでしたが、残念ながら日程的に行くことができず、後輩メンバーに発表を託して日本から発表を見守っていました。万全の状況ではない中でも、立派に発表をやり遂げてくれたメンバーにも大きな拍手を送りたいです!
ここまで長々と書いてきましたが、私のiGEMからの学びをまとめると、
・遺伝子組み換えへの知識が身についたこと
・チームワークの難しさ、特にリーダーの責任を体感したこと
・上と同時に、チームでプロジェクトをやり遂げることの楽しさと達成感を味わえたこと
・自分が今まで知らなかった、human practiceやdryの世界を覗き見できたこと
が主な点として挙げられると思います。
満足のいく結果とは言えませんが、今回iGEMをやり遂げられたことを心から誇りに思い、大学以降の学びにも生かしていきたいです。絶対大学でもiGEMリベンジします!
ここまで一緒に活動してくれたメンバー、支えてくださったたくさんの方々にもう一度大きな感謝を申し上げて、今回の記事を終わりたいと思います。
本当にありがとうございました!!
P.S. 最後に一言:
納豆のネバネバ部分をアイスクリームと混ぜるとトルコアイス風になります!ぜひお試しください!