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丸藤正道vs飯伏幸太という問題作…NOAHがマイナスをプラスに変えられるか

1・2NOAH有明アリーナで行われた丸藤正道vs飯伏幸太の念願だった15年越しの対決は、飯伏がカミゴエで降し勝利となるも、肝心の飯伏が技のミスが目立ち、試合途中から足を引きずり出して動きが鈍いなど明らかにコンディション不良であったことを露呈、試合後も足首の痛みを訴えて救急搬送されたというが、一部では試合前から既に足首を骨折していたという話も出でいる。


ファンからもなぜNOAH側は”飯伏のコンディションを確かめなかったんだ”という声もあるが、飯伏はNOAH所属ではなく”飯伏プロレス研究所”所属、NOAH所属なら道場でコンディションを確かめられるのだが、外部のレスラーとなるとコンディション調整は本人任せで、まして飯伏は大会までにアメリカへ行っていたとなれば確かめようがないのだ。

新日本プロレス時代でも飯伏は道場には通わず、自分の秘密基地で自己調整とされ、新日本プロレスからもそれが認められたが、一部選手からも反感を買っていた。道場に来れば選手らとコミュニケーションが取れてアドバイスも受けられるのだが、飯伏はそれを全て拒否し自分のペースで調整してきた。

丸藤との対戦にあたり、飯伏はインタビューで「今、世界中で“危険なプロレス”が流行ってるじゃないですか。女子も含めて危険な技がどんどん増えていって、よりアクロバティックでよりリスキーな技になりがちなんで、プロレス界全体を考えてそっち側に行ってほしくないって僕は思ってるんです。このままいくと、ただ過激になって大きな事故が起こりかねない。たとえば危険な技を使わずにいかに盛り上げることができるかということもひとつ。あとは、試合時間がとりあえず長ければいいみたいな風潮が最近のプロレス界にはあるので、それも変えていきたい。ビッグマッチだからって30分やらなきゃいけないとか、そういう考えは僕にはないし、もしかしたらあっという間に試合が終わるかもしれないし、一瞬の技で決まるかもしれない。今のプロレス界にある変な常識を覆して、プロレスを新しい段階、次のステージに持っていきたい。丸藤さんとの試合で、新しいプロレスの“柱”を作りたいと思っています」と危険な技への警鐘を促していたが、肝心の飯伏本人がコンディションを作れていなかった。


確かに丸藤も飯伏も15年前と同じ動きが出来なくなってきているのかもしれないが、丸藤の場合はそれを補える頭脳やメンタルを持ち合わせている、だが肝心の飯伏は負傷を抱えていたせいもあって、コンディションを整えるどころか心と体がついていけない、だから丸藤のリードに頼らざる得ず、丸藤も無事に試合を成立させるように心がけていた。そういった意味では丸藤も損な役回りをしてしまったのかもしれない。

試合後にジェイク・リーと清宮海斗が現われて、メインが”しょっぱい”試合になったことを批判した。

飯伏戦は丸藤が希望し、賛否がありながらもメインとして押し切ったことから、飯伏だけでなく丸藤にも責任があったことも事実、だがジェイクは「もう丸藤は頼りに出来ない」ことをプラスに変えて、自分が舵取りをすることでNOAHを活性化させることを訴えれば、昨年は新日本プロレスに参戦ていた清宮も新日本プロレスはひと段落付けて、今年はNOAHの戦いに軸を置きたいことをアピールした。

NOAHの改革を掲げた拳王も、新ユニットを結成した潮崎豪とGHCヘビー級選手権と”I am NOAH”をかけた試合を13日後楽園で行う、後楽園でGHCヘビー級選手権を開催するのも、空席を目立つ後楽園をテコ入れしたいという考えからだろう。

丸藤vs飯伏は問題作となったが、結果的にNOAH各選手の危機感を高めることが出来た。後はこれを上手くプラスに作用するだけだ。

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