社長が交代することでスターダムは変われるのか?
スターダムが公式発表で、これまでブシロードファイトの社長だった原田克彦氏が退任し、会社劇団飛行船代表取締役社長だった岡田太郎氏が就任することになった。退任という言葉を使っているが、牛久での不手際のこともあり、このタイミングでの社長交代なことから、事実上の引責辞任、また解任に近い退任と見ていいだろう。
スターダム牛久大会で木谷高明オーナー自ら乗り込み、原田前社長と一緒にファンや観客に謝罪したが、おそらくだが木谷オーナーの中では、これ以上、原田前社長にはスターダムを任せられないという判断が出ていたと見ていいだろう。
牛久の不手際とはというと、牛久大会当日、本来なら会場を一日貸し切らなければならないにもかかわらず、午前中に別のスケジュールが先に入っていたことが発覚、そのスケジュールを優先するために、スターダムの開場、試合開始時刻を大幅にずらさなければならない事態になってしまった。
運営側の確認ミスなのだが、それを前日に発表したことで、急な予定変更にジュリアが怒り、スタッフを問い詰めるも、本来なら頭を下げて謝らなければいけないところを、そのスタッフは鼻で笑い、大笑いしてその場を去ってしまったという。このスタッフの対応の仕方を見て、ジュリアもバカにされた気分だったかもしれない。
牛久の不手際だけで社長が退任なのか、疑問に思うファンもいただろうが、確かにスターダムを飛躍させてきたのは、原田前社長の功績かもしれない。ただ、今年に入ってから運営側の不手際が目立つようになって、選手からその謝罪がSNSを通じてされるということが多くなっていたことから、ファンからも”なぜ選手ばかり謝罪させて、運営からは謝罪はないのか?”という声が出るようになり、また性的写真騒動でも、事の発端はスターダムだったにもかかわらず、対応が後手に回るなど、運営の在り方にファンからも疑問が持たれるようになった。
おそらくこれまで運営側にしても、それが当たり前であり、選手からも不満が出なかったことで楽観視していたのかもしれない。だが戦略発表会の場でジュリアが興行スケジュールの見直しを原田前社長に訴えたのが、選手が公の場で運営に意見したのは、これまでのスターダムではありえなかったことで、口には出さないが運営に対する不満を抱え鬱積しているという表れだったのかもしれない。
後任の岡田社長は「株式会社劇団飛行船」がブシロードも系列なことから、そこから異動してきた人物だろうが、劇団は芝居や、観客を喜ばせなければいけないことから、プロレスと通じる部分はあると思う。興行スケジュールなど問題が山積みであるスターダムをどう運営していくか、じっくり見ていこうと思う。
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