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全日本プロレスとNWA
全日本プロレス、5月29日、NWA世界ヘビー級王者のイーサン・カーター三世が参戦し、NWA世界ヘビー級選手権が約35年ぶりに全日本プロレスのリングで開催されることになった。
【NWA世界ヘビー級選手権試合開催】
— 全日本プロレス/alljapan (@alljapan_pw) May 12, 2024
「スーパーパワーシリーズ2024」
5月29日(水)後楽園大会に、
NWA(National Wrestling Alliance)よりEC3選手の参戦が決定❗️
更に、NWA世界ヘビー級選手権試合の開催が決定‼️
※対戦カードは決定次第お知らせいたします。 #ajpw #NWA #CC2024 pic.twitter.com/OEp81cfW1i
NWAはアメリカ合衆国のプロレスプロモート連盟、つまり数人のプロモーター達が集まって結成され、会員はアメリカだけでなく、日本、メキシコ、オーストラリアまで広がったことで、世界最高峰の組織とされ、NWAの認定する王者も世界最高峰の王者とされた。
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全日本プロレスは旗揚げから数か月後に加盟、それ以降は全日本プロレスに最優先でNWA世界ヘビー級王者が派遣され、ジャイアント馬場やジャンボ鶴田、天龍源一郎、ザ・デストロイヤーなどが挑戦、馬場が王座を3度戴冠した。
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1980年代に入ると、新しい考えを持った者と、古き伝統を守る者と対立したことで、組織自体が老朽化し始め、新しい考えを持ったビンス・マクマホンのWWFがNWAを脱退、豊富な資金とケーブルテレビの活用したことで、全米侵攻を開始、NWAの各エリアはたちまち飲み込まれてしまい、ビンスに対抗出来ていたノースカロライナ州のプロモーター、ジム・クロケット・ジュニアがNWAを独占、事実上組織としてのNWAは崩壊した。
全日本プロレスには1989年までNWA世界ヘビー級王者が送り込まれていたが、クロケットがビンスとの興行戦争に敗れると、プロモーションをテレビ王と言われたテッド・ターナーに売却、WCWが誕生する。こうしてNWAを管理する組織が代替わりしたため、全日本プロレスも関係を見直し、全日本プロレスはWCWとの提携を解消、最後に行われたNWA世界ヘビー級選手権は1989年3月、日本武道館で行われた王者リッキー・スティンボードvsタイガーマスク(三沢光晴)だった。
その後、WCWは新日本プロレスと提携を始めたことで、新日本プロレスのリングでNWA世界ヘビー級選手権が行われたが、WCWも独自の王座を創設したことで、NWAから脱退、その後幾度か組織も代替わりし、ブルース・サーブ氏が会長になったことで、NWAは一プロモーション化し、新日本プロレスのリングで再びNWA世界ヘビー級選手権が行われたが、ビックマッチの前座で扱われるなど、最高峰と言われた権威もすっかり失われていた。
現在NWAはサーブ氏から、NWAの名前、商標、ベルトをロックアーティストであるビリー・コーガンが買収したことで、コーガン氏のプロモーションとして活動しており、創設70年目になってもNWAはしっかり生き残っている。
そして、全日本プロレスで35年ぶりにNWA世界ヘビー級選手権が行われることになったが、自分はリック・フレアー、ハーリー・レイスを見てきた世代なことから、懐かしさを感じている。