プロレスにおけるヒールって何だろう?
6日の新日本プロレスで成田蓮がHouse of touture入りを果たしたことで衝撃を受けたが、改めてヒールとは何か考えてみた。
天龍源一郎は「ベビーフェースは技を浅く知っているだけで試合は成り立つ、でも観客の空気を理解して、試合の流れをいろんな方向へ持っていくのはバットガイ(ヒール)だから」と力説していた、確かにベビーフェース同士の試合だと技を使うだけで試合は成り立つが、ヒールはファンを心理をコントロールしエキサイトさせる重要なポジションである。
ファンをいかにエキサイトさせていくのか、ジャイアント馬場さんが常々尊敬しているバディ・ロジャースは毎日試合をどう盛り上げ行こうか考えていたことから、ヒールは簡単なポジションではなく、考える力、プロレス頭が求められる。
日本では例に挙げられるのは”理不尽大王”と言われた冬木弘道だった、冬木は邪道、外道と共もに冬木軍を結成した際には、試合を盛り上げていくのか常々考えていた。そのプロレス頭は邪道、外道に受け継がれて後の新日本プロレスのブッカー業に役立て、またAEWで活躍しているクリス・ジェリコも、冬木からプロレスを学ぶことで、大きく飛躍しWWEなどでトップとして活躍した。
ヒールをやることで得るものがあるのか、プロレスの幅が広がり、いざベビーターンをしたとしても、ファンの空気を読むことが出来て、試合でもヒールのテクニックも織り交ぜることが出来る。またプロレス頭も鍛えられる。
最も注目な点は目立てるということ、アントニオ猪木と抗争を繰り広げてきたタイガー・ジェット・シンも、猪木を痛めつけることで注目を浴び、アブドーラ・ザ・ブッチャーに至ってはテリー・ファンクの腕をフォークで刺すことで大きなインパクトを与えてきた。
また蝶野正洋は橋本真也、武藤敬司とおなじ高みでは勝負出来ないと感じてヒールに転向し、黒い蝶野となってベルトを越える存在へと昇り詰めていった
成田蓮がHouse of touture入りして、どんなヒールを目指すかわからないが、せめてEVILから「オマエは時代遅れだ!」とユニットごと乗っ取るぐらいのことはしてほしいかな。