DDTのワンチーム力
DDT両国国技館大会「Ultimate Party 2024」は大盛況のうちに幕を閉じ、DDTの2024年度を締めくくった。
今大会では、男色ディーノと対戦予定だった新日本プロレスのグレート・O・カーンが負傷欠場したうえ、当日になって代役の透明人間のセコンドを務めるはずだった声優・熊谷健太郎さんも体調不良で欠場するというハプニングも発生。しかし、ディーノと共に試合を支えた声優・稲田徹さんの頑張りにより、無事に乗り切ることができた。
セミファイナルで行われたKO-Dタッグ王座決定戦では、MAO&TO-y組 vs 遠藤哲哉&高鹿佑也組が激闘を繰り広げた。この試合の主役はTO-yと高鹿で、両者はライバル関係を前面に押し出して火花を散らし合った。MAOや遠藤も、この試合の意味を理解していたため、敢えて控えに回り、二人を引き立てた形となった。試合はTO-yがコジマインパクトで高鹿を下して勝利。しかし、悔しさを滲ませた高鹿の姿からは、二人の物語がまだ終わっておらず、むしろこれからがスタートであることを感じさせた。また、試合後には勝利したTO-yに対し、夢虹と須見和馬のコンビが挑戦を表明。これまで先輩を追いかけ、同世代と競い合ってきたTO-yが、追われる立場となり、どのような試合を見せるのか注目したい。
上野勇希 vs 正田壮史の一戦も見どころが多かった。先手必勝を狙った正田は中盤で失速しつつも立て直し、後半には雪崩式正田のチカラKOBUムキムキで上野の首に大ダメージを与え、勝利にあと一歩まで迫った。しかし、決定的な場面であと一歩及ばず敗北。ただし、首の皮一枚を破れるようになれば、正田のさらなる成長が期待できるだろう。
今回の大会を通じて感じたのは、現在のDDTは誰か一人が主役というわけではなく、DDTという「ワンチーム」が主役であるということ。どのようなハプニングが起きても、チーム全体でまとまり乗り切る力があることが、DDTの大きな強みの一つだと改めて思った。
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