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全日本プロレスという看板の行方
「じゃあ全日本はもういいか。かあちゃんが退くならオレも退かないといけない。オレは全日本の看板を持ったまま出て行くから、後は三沢プロレスでも小橋プロレスでも立ち上げたらいいかもしれないな」
生前、ジャイアント馬場さんが側近だった和田京平レフェリーに遺した言葉で、この頃の全日本プロレスは三沢革命を掲げて全日本プロレスを変えようとする三沢光晴が経理担当だった馬場元子夫人の退陣を要求していた。
馬場さんにしてみれば、じゃあ三沢が好きなようにやりたければやればいい、ただし全日本プロレスは自分の名付けたもの、それだけは譲れないから持っていくというものだった。
しかし馬場さんの思い通りにはならず、馬場さんが亡くなっても全日本プロレスの看板だけが残り、三沢が社長になっても、馬場さんの存在は消すことが出来なかったため、三沢は独立を選び、NOAHを旗揚げした。
今思えば、三沢が独立した時に、馬場さんが持っていきたかった全日本プロレスを看板を葬り去ることが出来たはずだった。だが、遺された元子夫人は三沢への意地からか、全日本プロレスの看板を守る方を選択してしまった。
その後で元子夫人が経営から退き、武藤敬司が社長となり、武藤も少しずつ全日本プロレスから馬場色を廃し、武藤カラーの団体にしようとしたが、結局できず、武藤も独立を選んでしまい、全日本プロレスから去っていった。
その後も体制も代替わりしたが、全日本プロレスの看板はしっかり残っている。今でも馬場さんの存在を消すことが出来ないままという意味なのか、また全日本プロレスも変われないままだったのか、
今回の福田社長と現場側の対立は、最悪分裂や大量離脱の危険性をはらんでいる。過去全日本プロレスは何度も離脱、分裂を繰り返してきたが、もし今回も分裂ということになったら、全日本プロレスは何も変わっていなかったことを意味しているのではないだろうか、もしそうなったら、今度こそ全日本プロレスの看板を葬り去って、馬場さんに返して欲しいと思う。
自分はある意味とんでもないことを言ってしまっているのかもしれない、けど現在の全日本プロレスの状況を見たら、そんなことも言いたくなってしまった。