離脱・分裂が起きてもスターダム一強は変わらなかった2024年の女子プロレス
割引あり
2024年2月、スターダム大阪大会の後でロッシー小川氏が突如エグゼクティブプロデューサーから解任され、会場から叩き出されるようにスターダムから去っていった。
解任理由は、スターダム所属選手やスタッフに対する多数の引き抜き行為があったとされている。しかし、2019年にスターダムがブシロードの傘下となり、女子プロレスの中心となる大成功を収めたはずの小川氏が、なぜ“乱”を企てたのか。この時点ではまだ具体的なことはわかっていなかった。
ただ、すべての発端は2023年の牛久事件だと見ていいだろう。11月5日に茨城県牛久市で開催された大会だったが、当時のスターダム運営は試合の開始時刻を2時間半遅延することを前日午後に急遽ホームページやXで告知した。この対応にジュリアをはじめとする所属選手が運営に抗議したものの、スタッフは鼻で笑うような素振りを見せ、何も答えないどころか、大笑いしながらその場を去った。この一件で、当時の運営に対する不満が頂点に達した。
これに慌てた木谷高明オーナーが牛久まで出向き、観客に謝罪。運営していた社長を退任(事実上の解任)させ、プロレスに理解のある岡田太郎氏を社長に据えることで、ひとまず収束したかに見えた。しかし、小川氏の“乱”が起きたことで、牛久事件は余震に過ぎなかったことが明らかになった。
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