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救急当直に役立つ本 研修医向け
研修医の仕事の中で「救急外来の当直」は多くを占めていると思います。好きでも嫌いでも、勉強するしかないです。
このページでは救急外来業務全般に役立つ本と、さらに、心電図、検査、血ガスに関連する本を紹介します。
救急外来ただいま診断中!
おススメ度 ★★★★★
順天堂大学練馬病院救急・集中治療科で受け継がれる“屋根瓦式の研修医教育"を実践するため、教育に熱心な著者が月2回開催する勉強会の内容をまとめた本。病院で実際にあった症例を基に、一般的な病気から重症症例まで、研修医がよく遭遇する疾患や症状について、診断のノウハウや思考方法をわかりやすく解説しています。研修医が救急外来業務について、一冊読んでおくならこれ、という本です。
当直医マニュアル2024 第27版
おススメ度 ★★★★★
ロングセラーの本。35年以上にわたって多くの読者に支持されている救急・応急診療マニュアルの決定版とのこと。白衣ポケットに余裕ではいるサイズなので、当直日はいつも頼りにしています。症状ごとの鑑別診断と必要な検査が一目で分かるようになっていたり、具体的な処方例も記載されていたり、なにかと便利な本。当直業務に慣れ始めた1年目研修医におススメ。
京都ERポケットブック
おススメ度 ★★
「救急外来ただいま診断中!」と同系統の小型本だが、やや上級者向けかも。やることリストなどがあり、「当直医マニュアル」に似ているが、処方の具体的用量までは書かれていない。。痒い所に手が届かない印象はあります。
心電図本:レジデントのためのこれだけ心電図
おススメ度 ★★★
救急に特化した内容で1年目研修医の4月におススメ。
以下のように書かれていて、その通り。
初学者のために「大事なところだけ」を簡潔にまとめました。
短時間で効率的に心電図の読み方を身に付けることができます。
みんながつまずくポイントを「わかりやすさ最優先」で解説しました。
ただ、これだけでは医師レベルとしては不足だとは思います。
救急外来での心電図理解を深めるなら、「救急心電図 ただいま診断中!」がおススメ(内容の重複は多いです)。あるいは心電図全般の理解を深めるなら「心電図の読み方パーフェクトマニュアル―理論と波形パターンで徹底トレーニング!」がおススメ(マニアックな箇所もありますが知っておきたい内容が多いです)。
検査値:救急外来での検査値の読み方
おススメ度 ★★★
タイトル通りの本。ルーチンになりがちな採血オーダー項目をしっかり考えて出せるように。類似の本として「レジデントのための これだけ検査値【電子版付き】」がありますが、自分にはこちらが読みやすそうだったのでこちらを購入しました。
血ガス:竜馬先生の血液ガス白熱講義150分
おススメ度 ★★★★
血ガス値の読み方に特化して本。150分とタイトルにありますが、実際に2~3時間ですべて読むことができる量です。必要十分の内容で時間効率もよいと思います。(心電図や輸液、抗菌薬よりは優先度落ちるでしょうが、)研修医の早めの時期に読むことはおススメ。
量が多くなるので、別ぺージに「輸液」「画像診断」などについてはまとめています。
さいごに・・。
私が研修医になってから一番よかったと思っている買い物は、①スキャナー(ScanSnap iX)と②iPad miniです。裁断済み書籍をスキャナーで取り込み、電子化してiPadで読める仕組みを確立すれば以下の利点があります。
1)費用の大幅節約・・・
例えばメルカリで安めに裁断済み中古本を購入し、使用した後に売却すれば実質コストの削減になる。
2)持ち運びのしやすさ・・・
白衣のポケットに電子化教科書を入れて簡単に参照できる。
おすすめ↑ ぜひ!
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