集団講義を行わない理由について
こんにちは、医学部予備校ACE Academyの高梨です。
私たちの塾ではいわゆる集団講義というのを一切おこなっていません。
そうすると周りの方からも、「授業をしないで一体どうやって医学部に合格しているのか」というご質問を受けることが結構多いのでご説明させていただきます。
まず集団講義、いわゆる普通の授業はそもそも学習効果上非常に効率が悪いということが研究結果でもわかっています。
今回はその理由についてお話しさせていただこうと思います。
集団講義は無駄が多い
ただ、むしろ高校生や中学生、浪人生の方がよくよく身に染みて分かっていることだと思います。
ほとんどの学校の授業は一般的な集団講義の授業スタイルがあるわけですよね。
それを高校3年ないし中高あわせて6年間講義を聞いてきているけれども思うように成績が伸びなくて困っているという方がほとんどだと思います。
僕自身もそうでしたし、授業があまり効率的じゃないっていうのは高校生や中学生もよくよくわかっていることだと思います。
さて、その理由をわかりやすく言語化しようと思います。
例えば数学のベクトルの授業を聞くとします。
ベクトルがもうすでによくわかってる人にとってはその授業は無駄になってしまいますよね。
でも逆にベクトルが全然わからないという人にとっても、その授業が本当に初歩から説明してもらえないと結局はうわ滑ってしまって、授業を聞いたけどよくわからないという状態になってしまいます。
また、一番多いのが、ベクトルが全くわからないわけではなくて、特定のこの問題がわからないという人です。
そういう人にとっても、わからないところが授業で説明されないとほとんど無駄になってしまうし、授業で説明されてもちょうどよい説明がされなければ結局聞いてもわからなかったということが起こりえます。
これだけを考えても集団授業はどうやら無駄が多そうですね。
「分かっている」と「自分でできる」は異なる
「じゃあ、動画学習とか映像授業だったらカバーできるんじゃないか」というご意見があると思います。
しかし、ここからお話ししたいのは結局それは本質的な話ではなく、医学部に合格するために本当に重要なことは集団講義でも映像授業でもカバーできないということをご説明します。
とても重要な点になりますが、合格するために必要なことは、
「分かっているだけではダメで、自分でできるようにならないといけない」
ということです。
たとえばさっきのベクトルの話で説明すると、授業を聞いても「分かった」という状態になっても、自分で問題解いてみたりとか
模試で出題されると解けないという経験は誰もがあるかと思います。
これが、「自分でできない」という状態です。
さらに、受験本番では当然時間制限があるし、ミスをしても得点にはなりません。
なので、ミスせず正確に、かつスピーディーに解くことができなければ医学部に合格することはできません。
「わかってる状態」から「試験本番に自分で解ける」状態になるには、かなりのハードルがあるということになります。
そこを集団講義や映像授業では全くカバーしきれてないことはおわかりだと思います。
必ず、自分で演習をする必要があるということです。
実際に私たちの塾の卒業生ももちろんですが、例えば東大理三や東京医科歯科大学などの難関大医学部の医学生に話を聞くと、集団授業だけを真面目に聞いて医学部に合格した人はむしろ少ないことがわかります。
例えば大手予備校で浪人して難関大医学部に合格された医学生も、話を聞くと結局授業は必要最低限のものだけ受講して、あとは自習室を使うために予備校には通っていて結局は市販の問題集を自分で用意してそれを復習していたという医学生が非常に多いです。
つまり、必ず自分で演習をする時間を人よりも多く作っていたことが医学部合格において大切だったということです。
特に英単語や英文法、化学の無機有機などの暗記については自分で覚えていくしかないので授業を聞いてどうにかなるものではないことも納得できるかと思います。
講義を聞いても「わかった気になっている」だけ
もう一つ大事な点についてご説明します。
「わかる」ということについても実は落とし穴があります。
授業を聞いてわかった、と言っていても、「わかった気になっている」だけで実は分かっていないということはめちゃくちゃ多いです。
授業を聞いて「わかった!」と思ったものの、次の模擬試験でほとんど同じようなところが出題されたのに解けなくて、解説を読んだら「やっぱりわかっていなかった」ことに気づくという経験をされた方は多いかと思います。
これは日々生徒さんを指導している中で特に強く感じることです。
例えば私たちの塾では勉強方法や試験の解き方を年間通して指導しています。
入塾されると、塾生だけが見れる塾生ページに資料として詳しく掲載しているのでいつでも見れる状態にしています。
しかし、資料を1回だけ見てどのぐらいの生徒さんが理解しているかと言うと、残念ながら10%も理解できていません。完璧に理解できている生徒さんはほとんどいません。
(これは資料が悪いわけでもなく、もちろん生徒さんが悪いわけでもありません。)
そこで、毎週医学生の講師が生徒さん一人一人と面談をしてフィードバックを与えていきます。
だいたい入塾から半年ぐらいする秋頃になってくると8割以上の生徒さんがしっかりと理解してくれる状態になります。
つまり、それだけ物事を理解することは意外と難しいということです。
例えばこの記事を読んでいただいたり、リンクを貼っています動画を観ていただいても、本当に伝えたいことや重要なことをしっかりと理解できているかというと、残念ながら難しいということになります。
いくつか理解ズレを起こしていたり、本当はここを伝えたいのに違うところを大事だと捉えてしまうということが起こります。
資料ひとつでも理解するのは難しいので、授業を受けて話がわかりやすかったり説明が上手な先生の授業を聞くと、「なんとなくわかった気にはなる」ものの、じゃあ実際に自分のものとしてしっかり理解できているかと言うとそうではないという状態になるということです。
では、しっかり理解するためにはどうすればいいか。
1対1でフィードバックをしていくしかない
私達は面談を通して生徒さん一人ひとりと直接話して1対1でフィードバックをしていくしかないと考えています。
「資料を読んで何が大切だと思いましたか」「どう理解していますか」と一人ひとり聞いていきます。
「そこはあっているけど、ここは違っていますよ」とか「間違ってはいないけど、大事なのはここですよ」といったこともう1対1でフィードバックしていくしかないということですね。
さて、長くご説明してきましたが、整理すると、
・集団授業は無駄が多く学習効率が悪い
・医学部に合格するためには「分かっている」だけではなく「自分でできるようする」必要がある。
授業スタイルではそれがカバーできていない
いうことです。
では授業をせずにどのように指導を行っているのかという話については、また別で詳しくお話をさせていただこうと思います。
ありがとうございました。
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