神経症状の用語
似た用語が多すぎてわかりにくい。随時更新。
文献によって書いてある内容がバラバラなことも多く、医学的な正しさを保証するものではありません。
意味性認知症/semantic dementia
単語の理解障害を主症状とした認知症。進行性統合型失認と流暢性失語が症状として現れる。前頭側頭型認知症の一型でもある。
逆向性健忘/retrograde amnesia
健忘状態になる以前の顕性記憶が失われた状態。近時記憶が主として失われ、遠隔記憶は保たれやすい。
健忘状態/amnestic state
顕性記憶が失われた状態
健忘ー逆向性健忘
ー全構成健忘
健忘性失語症/anomia
その概念は知っているものの、物の名前を思い出せないこと。例えば、ペンを見て「文字や絵を書くときに使用するもの」と言うことはできるが、「ペン」という名前を言うことができない。
言語中枢を含む様々な病変により生じる。
顕在記憶(宣言記憶、明示的記憶)/explicit memory
自分の意思で思い出す記憶⇔潜性記憶
顕性ネットワーク/salient network
感情と感覚刺激の認識・統合に関与し、デフォルトモード・ネットワークと前頭-頭頂ネットワークの切り替えを行う。
構成失行/construction apraxia
課題を理解し実行する運動能力があるにも関わらず、物を構築/集合/描画ができない状態。たとえば積み木、パズル、模写、などができなくなる。
頭頂葉後部の障害が原因とされ、右半球に病変がある場合特に重症。
錯語/paraphagia
語性錯語(verbal paraphagia、似た物を取り違えること。例えばペンと鉛筆など)と音韻性錯語(phonemic paraphagia、発音を取り違えること。例えば「えんぴつ」を「てんぴつ」など)に分類される
失行/apraxia
かつて習得した能力を、意識的に発揮することができなくなる状態
失行ー構成失行
ー着衣失行
失認/agnosia
感覚を用いた対象認識ができないこと。
失認ー相貌失認
ー知覚型失認
ー統合型失認
前行性健忘/antegrade amnesia
新しい記憶を保持し、思い出すことができない状態。急性の場合、作話を伴うことが多い。
相貌失認/prosopagnosia
視覚処理能力や知的能力が保たれているにも関わらず、見知った人/物の相貌(自分自身を含む)を認識できないこと。見た物が顔であることはわかるが、それが恋人の顔であることを認識できない等。進行すると物自体が分からない視覚性物体失認/visual object agnosiaになる。
後頭側頭回(紡錘状回)の障害によるとされる。
知覚型失認(?)/apperceptive agnosia
視覚型:同時失認から生じる失認で、顔や物を認識できない状態。意味は認識できる。例えば、「3」という文字を見て模写することはできない物の、それが3を意味していることはわかる。
知覚型失認ー視覚型
ー触覚型
ー聴覚型
着衣失行/dressing apraxia
運動障害が無いにも関わらず、着衣がままならないこと。たとえば袖に手を通そうとするが、皺の間に手を持っていってしまうなど。
頭頂葉障害(両側または右側)で発生し、egocentric(訳語不明、自己中心?)な空間認識とallocentric(訳語不明、周囲中心?)な空間認識を統合できないことによるとされる。
統合型失認(または連合型失認?)/associative agnosia
知覚に問題が無いにも関わらず、物の意味を認識できないこと。形状の認識は保たれる。例えば木の絵を模写できるが、その絵が木を意味していることは認識できない。
同時失認/simultanagnosia
視覚障害の一つで、対象の細部を認識できるものの、全体としての認識はできない状態。
頭頂葉障害が原因とされる。
流暢性失語/fluent aphagia
話す量や速さは正常であるものの、錯語が多い状態。
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